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制限時間1時間は長いようであっという間に過ぎていった。
場所を移動するから自由に固まってと言われ、俺はサトシと一緒にいた。
サトシはずっとどこかを見ているようだった。
N「どこ見てるの？」
O「ん？あぁ、あの二人」
指差した先にいたのは先程の火の元の能力者たち。
N「あの人たち...どうなっちゃうの？」
O「多分この後、これから暮らす部屋にあのまま転送されるんだと思う。
俺たちもこれから部屋に行くよ。
カズ、俺と同じ部屋でいい？」
N「暮らす...部屋...？」
O「そう。誰と一緒になるかは自由に決められる。」
そんな....急に言われたって
俺には今サトシしか頼れる？人はいないし、
1人で過ごすのは絶対無理だ。
N「...よろしく....お願いします」
O「おっけい。
あっ、じゃあちょっと目閉じて」
そう言われると同時にサトシの手が俺の目に伸びてきた。
視界を塞がれると間も無くして体が軽くなるような感覚がして、同時に意識が遠のいていった。
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O「カズ......カズ.....」
N「.......っ！」
O「大丈夫か？
ここが俺たちの部屋だよ。」
サトシの声で目が覚めた。
なんだったの？
眠ってる間に場所が変わっている...
キシキシと頭痛がするが、周りを見渡してみた。
シンプルな感じの2LDKの作り、部屋が2個ついているからプライベートは一応確保されてるのかな。
俺の目を特に引いたのは大きな窓ガラスから見える絶景。
N「わぁ....」
思わず頭痛を忘れて、ガラスに張り付くようにその景色に見入った。
O「結構いい景色だよな。」
夕方と言っていいのか、日が沈みかけていて周りがオレンジ色に照らされている。
地面が遠くに見えるから、相当高い場所に俺たちはいるのだろう。
景色はとても綺麗だが、もう今までの日常には戻れないという現実を突きつけられているようだ。
ここで生きる人たちは何を生きがいに生きているのだろう。
毎日死と隣り合わせでつらくないのかな。
まだこの世界に来て間もないけど、こんな戦う毎日じゃ殺られるまえに心が殺られてしまいそうだ。
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作者名：momiji | 作成日時：2021年10月14日 1時
