【d!】rbr→←私←shpの三角関係なややこしいやつpart1 (ページ2)

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『建物？こんな急に？』

建造物なら遠くからでも発見できたはずだ。

こんな近くでないと発見できない建物とはなんだろう。

shp「……人はおらんようです。近づいてみましょう」

行ってみると、古びたちんまりした木製の建築物がちょこんとあった。

Aの腰あたりまでしかない、本当に小さな家のようなものである。

shp「なんですかね、これ？」
rbr「東洋風の……社？」
『やしろ？』

Aがロボロに顔を向けると、顎に手を当てて考え事をしていた。

rbr「東洋で神さまをまつっとる建物のことよ。我々国の領地にこんなもんがあったとは知らんかったわ」

三人でまじまじと社を見つめる。

Aの目にはただの小さな木造建築にしか見えないが、そんなに特別なものだとは知らなかった。

shp「これがグルッペンさんの言う、目的物なんすかね？」
rbr「まあ、そうみたいやね。俺が分かるってなるとな。…ほなやるか」

社を調査しだすロボロを背後に囲んで、周囲へ索敵を欠かさず行う。

我々国の領地内とはいえ、幹部がのこのこと少人数で任務中であるという情報が他国に行っていたら、刺客に狙われる可能性が非常に高い。

とはいえ軍隊を派遣して人目につくような真似をしたくもない。

ということで、この三人で少数精鋭のチームを組んでいるのだ。

だが……

shp「Aさん、Aさん」

『ん？……ちょ、ちょっとショッピくん。離れて護衛でしょ？こっちに来るなんて任務放棄してない？』
shp「ちゃんと警戒してますよ。言うたやないですか、100m以内は生き物おらんって。野生動物に襲われる心配もないですよ」

『そうだけど……』

後ろを振り向くとロボロと目が合った気がした。しかしロボロはすぐに社に注意を戻す。

Aはそれを少し残念に思った。

『(……ロボロさんと二人きりの任務に出られると思ったんだけどな。まあ、ショッピくんがいてくれて心強いけど……)』

なにを隠そう、Aはロボロのことが好きなのだ。

しかしロボロがAのことをどう思っているか、というのはAはよく分からない。

ロボロは女性に不慣れなため、Aに対してもどうもぎこちなく接してくるのだ。

しかしそんなロボロをAはむしろ奥ゆかしいと感じ、好ましく思っている。

ちなみにAにとって、ショッピは可愛い後輩という認識である。

そんな後輩がロボロの姿を遮り、にゅっとAの視界に入ってきた。