胡散臭い依頼編11 ページ1
その後、ハニー・ポルポ二世から詳しい内容を聞かせてもらった。
本当にただ落とし物をしただけらしい。無くしたものは香水瓶、場所はストレンジャーヒルから少し離れた観光名所だという。
ハニー・ポルポ二世が「それじゃワタシ、行きマスので！」と慌ただしく去ったあと、私たちは話し合うためにテーブル席に座った。
zm「いわゆるおつかいクエスト……かぁ」
sha「まぁここから離れてるみたいやから馬車に乗って目的地に行くみたいだし、道中に魔物とか出る……かもしれんな」
kn「うーん……じゃあ今回のパーティの編成は」
コネシマがぐるりと私たちを見回す。魔法使いたちは今のところ戦力にならない。
となると……
『勇者はパーティーに必ずいるべき……なんですよね』と、これは私。
shp「俺、金欲しいんすよ」大工ショッピ。
kn「まぁ、オーソドックスな職業は必要やと思うし……」戦士コネシマ。
zm「俺はおらんでもいい気がするけど、新しい道具試したい」盗賊ゾム。
ut「落とし物拾いに行くなら簡単そう。何ができるか試したいし、レベルも上げたいな。おこぼれ貰うだけでええから」踊り子鬱先生。
zm「鬱先生がムチ振るうとモザイクかかるから……」
ut「人をわいせつ物扱いすんな！」
em「この世界って転職できるんですかね？」
ut「そうじゃなきゃ俺は一生踊り子のままか！？コラ！」
em「いや私に当たられても……」
みんながワイワイと賑やかにしている中、チーノはその喧騒の輪に入らないでいる。
ci「僕はお留守番ですね〜……分かりました。いってらっしゃい」
チーノはちょっとしょんぼりしている。
魔法職でも武器を持ってるわけでもなく、錬金術師・商売人っていう謎の職業だからなぁ……
『チーノさんの職業でなにができるか、帰ったら試してみましょう』
ci「あんたええ人や……」
チーノはそう言いながら「金錬成できねぇかな……」と錬金術の本を開いた。たぶん無理だと思うな……
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作者名：REO | 作成日時：2024年3月23日 11時
