【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ9)

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プロローグ9 ページ9

sha「はいはーい。軽戦士です。武器はこの細っこい剣」

tn「レイピアな」

zm「俺は盗賊だぜ！短剣と弓矢両方持ってるから戦力として期待してくれぜ？」

em「うわーすごい頼りになる！」

ci「鍵開けとか得意そう」

zm「そう思ってんけどな、スキル欄見ても何も書いてないねん。たぶんまだ覚えてないってことやない？」

『え、スキル欄ここで見れるんですか？』

zm「うん、ステータス画面の横のタブで切り替えできる」

確かにそんな表示がある。

『(直接画面触って操作できるのかな？)』

はた目から見ると宙を触ってるように見えるだろうなぁ、と思いながらにウィンドウに触れると、画面が変わった。

スキル：勇者の宿命

『私のスキル、勇者の宿命？っていうのがありますね……』

rbr「え！？それどんなん？」

sha「詳細詳細！」

『えーと……、……！？』

急かされてスキル名をタッチすると、私は顔がひきつるのを感じた。

スキル：勇者の宿命

＜異世界人であることをメンバーに知られてはいけない、知られたらあなたは死ぬ＞

『し、死ぬ！？』

驚いて声をあげてしまい、しまったと口を塞ぐがもう遅い。

sha「え、死ぬん！？誰が？俺らが！？」

『え、えーと……えーと』

異世界人、というのは間違いなく私のことだろう。

(つまり、彼らが二次元のキャラだって伝えたら死ぬ……ってこと？)

黙り込んでしまうと、メンバーたちが急かしてくる。

sha「なあ、そろそろ教えてくれへん？書いてある内容読み上げるだけでええんやから」

em「私らの他にスキル持ってそうな人いませんしね」

kn「勇者やし、魔王関連とかそのへんやろ？なぁ、A。どうや？」

勇者。それに魔王……そうだ。

私はとっさに嘘をつくことを選んだ。

『は、はい！そうです！”魔王を倒さないと勇者パーティーは死ぬ”……だそうです』

このスキルの内容が嘘の情報とは思いづらい。

(ここに書いてあることが本当なら……私が死ぬじゃん！！読み上げられるわけないよ！)

内心冷や汗だらだらである。