胡散臭い依頼編10 ページ49
ci「な、なんなんやコイツ！？」
お、依頼！？と私はちょっと引きつつ、依頼人に笑顔を向ける。
『ええと、どんな依頼で……』
「あ、そうデスね！ワタシはハニー・ポルポ二世。ちょっと落とし物を取ってきてもらいたいのデスヨ」
彼はそう言ってちょび髭のついた顔を上げる。やっぱり嘘泣きだったようだ。
チーノはそーっと彼の腕から抜け出し、一番近くにいたゾムの後ろに隠れた。
「お、おい。そいつらはまだ新米で……」
「大丈夫デスヨー！なんだったら依頼しなくても、自分で取りに行ってもいいんデス。でもワタシ、どうしても外せない用事があッテ……」
kn「その依頼、レベル1の俺らでもできます？あと報酬どのくらいですか？」
ut「あっ！こら！」
メンバーは慌ててコネシマを引きずり、コソコソ話の輪の中に入れる。
ut「おいコネシマ！うさんくさすぎるけど受けるんか？粉モン運びの依頼やったらどうする！？」
kn「いやでも、報酬しだいでは……ってところもあるよ、正直」
こそこそと話していると、こちらをうかがっていたハニー・ポルポ二世がピクッ！と体を揺らした。
「報酬デスカ！一人あたりこれでどうでショウ！」
ハニー・ポルポ二世は右手を広げて1本指を立てた。
tn「うーん、10ゴールドかぁ」
まあ、落とし物を取りに行くだけだし……と思っていたら、ハニー・ポルポ二世はオッホッホと腹を揺らして笑った。
「10？ノンノン！2桁足りないデスヨ。1000デス！」
「「「せ、せん！？」」」
報酬は1000……パーティは一組5人までだから、全員合わせて5000ゴールド。
この世界はだいたい1ゴールド100円ぐらいとして、一人あたり10万円！？
shp「受けます！」
rbr「品物が壊れたら大変なんで5人パーティで行きます。人数分の報酬の用意お願いします」
ut「これやと俺らめちゃガメつくない？」
「いいデスよ！5人分ネ」
『あのぉ……私たち、レベル1なんですけど……』
「いいノいいノ！言ったデショ？落とし物を取ってきてもらうだけ！」
なにかの間違いじゃないかと思って正直に自分たちのレベルのことを話してみたけど、彼は二重顎をぷるぷるさせて笑った。
うーん、こう見えて実はけっこういい人？？？
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田中(プロフ) - 実は大好きな作品なので更新めちゃめちゃ嬉しいです。ありがとうございます！ (10月23日 14時) (
レス) @page39 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REO | 作成日時：2022年9月23日 14時
