【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ48)

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胡散臭い依頼編9 ページ48

黄金の羊亭に着く前に、コネシマが口を開く。

kn「でもさぁ、今回もレベル1の依頼なかったら俺らどうする？」

shp「まぁ、なんやったらいっそレベル2の依頼でも……。俺、金ないし早く稼がなあかんのや」

『それはショッピさんの自業自得では……』

shp「いやいや？俺はここから金が増えるって信じて……」

わいわいと雑談しながら扉を開けると、とつぜん響いた大声が耳を貫いて頭がキーンとした。

「どうしてなんデスカ！？！？」

酒場には珍しく人がいない。亭主であるダーウィンが困り顔で頭に手をやっていて、依頼人らしい男がカウンターに身を乗り出している。

小太りの男はいかにも成金そうな金ピカの趣味の悪い服を着ていて、ワックスでテカテカになっている金髪を振り乱して叫ぶ。

「どうしてワタシのお願いが聞けないんデスカッ！？いるでしょ冒険者！お願いしますヨー！！」

「だから言ったとおり……」

男はダーウィンに詰め寄っているようだ。ただならぬ雰囲気を感じる。

酒場の喧騒には慣れているが、今日は冒険者がひとりもおらず食堂ががらんとしているので、それもこの異様な空気に拍車をかけている。

rbr「なんや？あれ……」

sha「ダーウィンさん困ってるみたいやし、ちょっと声かけてみるか」

rbr「ま、まじ？あんま関わりたくない感じやけど……」

sha「ダーウィンさん、なんかお困りですか？」

シャオロンが声をかけると亭主がだるそうに視線をこちらに向け、ため息をついた。

その直後金ピカ男が目をギラギラさせて振り向く。

「アナタたち、ヒョットして冒険者デスカ！？お願いしますヨー！ワタシの依頼を受けてくだサイッ！！」

一番長身だったチーノに抱きついて、おーいおいと声を上げる。

泣いては……いないようだ。泣き真似だろうか？それとも泣き落とし？？