【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ47)

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胡散臭い依頼編8 ページ47

「通報もなにも、素質がありゃ呪文を唱えればいい。ちゃんと詠唱できたらだけどね」

『じゃあトントンさん、これを詠唱してみてください』

tn「え、この長ったらしいの全部言わなあかんの？しかも意味分からん言葉の羅列やし……」

ut「お前なら絶対できる。”炎の魔法使い”として……な」

tn「雰囲気いいこと言ってるみたいやけど無茶振りさせてるだけやんけ！！」

トントンは頑張って詠唱を練習していたが、最後までうまく言えたと思っても煙がぽふっと出るだけで、杖の先から火が出ることはなかった。

tn「あの、肝心の炎が出ないんですけど……残りカスみたいなのしか出ないんですけど」

「ほう、火の魔法と相性がいいようだね。あとは努力でがんばんな」

tn「ええ……」

kn「いや、でもいけるってトントン！お前呪文なしであんだけの炎出したことあるんやから才能あるよ！」

tn「まあ言われてみれば……」

sha「そのあとぶっ倒れてたけどな」

ということで、コツを掴むまでトントンは練習するとして。

まだ呪文を覚えていない他の魔法使いたちとエーミールも、話し合いによって今回はパーティーから外されることになった。

em「はー、俺もはよ魔法覚えたいなぁ」

rbr「土より水のほうが優先度高いんとちゃう？」

em「いやいや土のほうがダンジョンに素材多いし、火力高いと思うし……」

rbr「水は攻撃もできるし飲水にもできるんやで？」

em「でも水って柔らかいイメージが」

rbr「高圧洗浄機があるやろエミさん！」

em「でも土は圧死できるし！」

tn「じゃ、最強は炎ってことで……なんせすべてを焼き尽くすからな」

「「異論あり！！」」

ぎゃあぎゃあと大通りで口論を始める3人を、魔法使いではないメンバーたちが遠い目で見つめる。

shp「無能どもが争ってる間に行きますか？」

無能って、言葉の火力高すぎでしょショッピくん。

戦闘に貢献できないぶん、私もほぼ無能と変わらない気がするけど。

kn「問題はなんのクエストを受けるかなんだよなぁ。とりあえずダーウィンさんとこ行くか」

zm「なんか腹すかん？」

ut「ピザ食べたい」

相変わらずメンバーたちは自由だ。私たちは黄金の羊亭にぞろぞろと帰っていった。