【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ35)

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初めてのクエスト編21 ページ35

sya「つか、喉かわいたなぁ」

em「水筒とか持ってくるべきやったな……」

『私たち身ひとつで来ちゃいましたからね……』

sya「けっこう運動したよなぁ、俺ら。感覚的にはあんま疲れてないから、筋肉痛にはならんと思うけど……便利やな、ファンタジー世界の体」

そう言ってシャオロンはぐるぐると肩をまわす。

これが現実の体で何度もあの崖を登り降りしていたならば、きっと次の日起きれなくなっていただろう。

kn「しゃーないし、依頼人の家行って水ぐらい飲ませてもらおうや」

em「手ぶらで！？」

sya「お前、遠慮というもんを知らんのか？」

『うーん、でもそのへんの川の水を飲むのも怖いですもんね……』

kn「せやろ、最悪腹壊すし。煮沸するにも道具もないしトントンの火は無理やし……一応このことを薬草欲しがってたじーさんに話してみようや」

『いい人だといいんですけどね……』

これで怖い人だったらどうしよう……しかも薬草が手に入る洞窟をスライムだらけにしてしまうという失態もおかしてしまった。

ゾムのほうはだいたいの説明が終わったらしく、今度はエーミールが槍玉にあげられた。あ、エーミールさん逆ギレしてる。

鬱先生がだるそうに「行こか」と言ったことで、私たちはあーだこーだ言いながら森を歩き始める。

話の内容は「どうやって依頼人を騙してキノコを薬草だと騙そうか？」ということだった。いや無理でしょ……

キノコは洞窟を出ると、電池が切れた懐中電灯のように光るのをやめてしまった。

そうして初めて分かったことだけど、もとは青い綺麗なキノコだったようだ。

こうして見ると、まだ食べられるキノコに見えなくもない……かも？いや、やっぱりなにが起こるか分からないから食べたくはない。

ちなみにトントンは大工のショッピに背負われている。

ショッピいわく「なんか力がみなぎってくる感じで、背負うの苦じゃないっす」とのことらしい。

おそらく大工という職業の効果のおかげだろう。力持ち要員で助かった。