【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ31)

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初めてのクエスト編17 ページ31

きっとみんなも疲れているだろうと思い、私はロープを掴んだコネシマに声をかけた。

『どこかで休憩をはさみますか？』

kn「じゃあこの崖降りたところで休むかぁ」

zm「えー、俺はまだ行けるけど……」

kn「団体行動や！さっさと行くぞ」

zm「だっるぅ……」

コネシマとゾムが続々と降りていき、次にシャオロンが降りようとした時、下で「うわっ」と声がした。

kn「ゾム！なんかモンスターがおる！」

コネシマの言葉で下を見てみれば、ヒザ下ぐらいの高さの全身緑色の黒ぶちがある丸いモンスターがいた。

壁の隅に一匹だけいた透明感のあるそれは、コネシマの言葉を認識したのかぷるぷる……とゼリー状に震えた。

sya「えっ、キモ……」

『あれスライムですかね？』

kn「スライムや！！」

zm「敵だー！」

コネシマとゾムは崖下で大はしゃぎしている。スライムはぽよんぽよん器用にジャンプして移動しながら二人の方向に向かってきた。

えっ、大丈夫なの？？？

zm「こっち来たぞ！」

kn「応戦やコネシマ！！」

そうして崖下で戦闘が始まろうとしている。始まろうとしている、が……

sya「なんかあいつら楽しそうやな」

シャオロンはちゃっかりロープから離れて私たちの隣で崖下を見ていた。

em「だ、大丈夫ですかね……？だいぶちっさいモンスターやけども……」

sya「骨は拾ってやろうぜ……」

『見捨てないでシャオさん！？』

kn「うわこいつマジか！攻撃効かねー！」

私たちが話している間に戦っていて、どうやらスライムには斬撃が効かないようだと遠目からも分かった。

斬ってもぶるんと刃を跳ね返されてしまうのだ。

今のパーティは剣、短剣、レイピア、弓矢の装備だけ。倒すのは無理なのでは？？？

zm「こうなったらエミさんの出番や！お前のモンスター図鑑の力がいる！」

『えっこの状況で？』

em「俺の出番か！このタイプのモンスターは……えっと……スライムやから大分類はスライム系統やろ？」

ぶつぶつ言いながらモンスター図鑑をめくり始める。

em「これは……なんか黒っぽいとこ微妙に色違うな？……こっちか？スライム科・グリーンスライム属・黒斑点種……」

kn「エミさん早くして！」

em「ええと……湿っぽくて暗いところが好き……」

zm「エミさ────ん！！」

いつの間にかコネシマとゾムが大きさを変えたスライムに飲まれかけていた。

え、ええ！？大きさ自由自在なの！？