【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ13)

今日:4 hit、昨日:29 hit、合計:13,120 hit

プロローグ13 ページ13

みんながツッコミあっている間に、私は酒場に置かれているボード……掲示板に近づいた。

『じゃあさっそくお金を稼ぐとして、どの依頼がいいんでしょう？色々ありますけど……』

ut「どれどれ……って、どれも推奨レベルが書いてあるな。レベル1の俺らでも受けられるクエストは……っと」

『レベル1のみじゃ受けられるのないですね……』

shp「レベル2あたりからいっときます？」

ci「いやーそれは危険ちゃう？」

掲示板をあーでもないこーでもないとみんなで眺めていると、鈴を転がしたような可愛らしい声が膝下から聞こえてきた。

「お姉ちゃんたち、冒険者さん？」

見ると6歳ぐらいの小さい女の子が手をもじもじさせながらこちらを見ている。

あの亭主の巨漢を見たあとだと、対比的に物凄く小さなものを見ている感覚に陥る。

私はハッとして頬を叩いた。何人か固まっているので、私と同じ状態になっているメンバーもいるようである。

ut「あ？んだこのガキ……」

『シッ！どうしたのかな？お嬢ちゃん』

「あのね、冒険者さんにお願いがあるの……」

少女の丸い目がうるうるしている。

shp「受けましょう」

zm「早ない！？」

shp「だって掲示板に俺らが受けられる依頼がないんですよ？俺らができるのは子どもの手伝いぐらいですよ」

rbr「内容によってはボランティアにもならんでもないけどな」

『お願いってなにかな？』

とりあえず話を聞こうと私がかがむと、女の子は眉を下げて言った。

「あのね、依頼を探してるなら洞窟からシモノモモタソウを採ってきてほしいの……。私ちっちゃいからうまく依頼書書けなくて、それで冒険者さん探してたの」

『シモノモモタソウ？』

「お薬になる草なんだって」

メンバー内から「あ～」と声が上がる。

rbr「まあまあちゃんとした依頼やったわ」

kn「薬草とってくるだけならそんなに難しい内容でもないんちゃう？」

『どこの洞窟？』

「あのね、町のすぐそばの洞窟」

女の子が方角を指し示す。だいたいの場所は……まあ、分かった。