【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ12)

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プロローグ12 ページ12

tn「え……？ゾム……？」

sha「まさか？」

zm「……なんとかならへんかなぁ」

rbr「お前な───！！金勘定考えてから注文しろや───！！！」

ロボロの渾身の叫びだった。

私たちはとりあえずご飯を食べ終えたあと、テーブルの上に顔を突き合わせて会議した。

『……どうします？私たちポケットの中ひっくり返しましたが、ここの世界のお金なんてないですよ？』

shp「円……は通用せんよな」

rbr「なんでゾムはこの状況でメシなんか頼んだんや！？」

zm「いやー……腹減ったし、ゆうてなんとかなるかなーって」

tn「ならんから今こんな状態になっとるやろがい！！」

だんだん声が大きくなっていくのでさすがにカウンターにも騒ぎが届いたのだろう。

亭主「ん？お前ら、金がないのか？」

em「来たって！ダーウィンさん来た！」

のしりと現れた巨漢が恐ろしい。エーミールがビビって叫んだのも分かる。

み……みんなを守らなければ！

私はなにか言われる前にさっとその前に立って、腰の短剣付きベルトを差し出した。

怒られるんじゃないかと思うと、手の震えが止まらない。

『あの……ぶ、武器を売ってお金にするので、この食事代ちょっと払うの待っててくれませんか……ね？』

rbr「おいA！」

tn「なにもAの武器売るこたないんやって。どうせゾム2つ武器持っとるんやし、片っぽ売ればなんとか……」

zm「えっ？」

亭主は首を傾げたあと、酒場の一角を指さした。

亭主「お前ら冒険者だろ？そこのボードに依頼書が貼ってある。冒険者ならその武器で冒険行って金稼いでこい」

rbr「え……いま食べた分のお金は？」

亭主「まぁ、少しぐらいなら待っててやるよ。俺も悪魔じゃねぇからな」

一拍おいてから、一同はわっと湧き上がった。

tn「ダ……ダーウィン様～～～～！！」

亭主「家業上、ツケ払いの客は多いんだ。可愛いお嬢さんのためにツケにしとくよ。ま、支払いは早いに越したことはないがね」

亭主はフンと笑ってカウンターに引っ込んでいく。私は笑顔でみんなを振り返った。

『よかったですね、みなさん！』

zm「アザッス！うっす！」

rbr「お前はちっと反省しとけよ」

zm「まあでも、結果オーライやん？冒険者は冒険するもの、これが世界のルールやったんや！」

sha「お前が俺らに借金させんでも思いついとったと思うけどな」