【d!】トリップでファンタジーなRPG世界でぶらり旅part1 (ページ11)

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プロローグ11 ページ11

ut「……ん？頼んでもないのにメシが来とるで？」

zm「あ、俺が頼んだ」

ut「お前が頼んだん！？いつの間に！？」

zm「カウンターあったから、座る時にあの店主さんにちょちょっと」

kn「やからお前だけ店主にノーリアクション！？」

tn「まあええけども……。魔王を倒す目標が出来たし、まずは腹ごしらえやな！」

目の前にはいい匂いが湯気とともに立つシチューが置かれている。

ゴクリ、と喉を鳴らすとぐぎゅる～とお腹が鳴った。

ci「え、今のお腹の音……」

『あ、あはは……私、ここに来る前は外に行ってから食べようと思ってたから、なにも食べてなかったんですよね。ありがたくいただきます！』

zm「おう、食え食え！」

熱々の白いシチューはホワイトシチューらしく、コクがあって旨みが野菜に染み込んでいる。

濃厚なクリーミーさの中で、ほろほろと野菜が口の中でほどけていく感覚がたまらない。

『お……美味しい！！』

tn「俺らも食うかぁ」

kn「いただきまーす！」

しばらくむしゃむしゃパクパクと目の前の食事に専念する無言の時間が生まれる。

私以外の人が食べているのはシチューの他に肉だったり、サンドイッチだったり様々である。

sha「ゾム、これなに頼んだん？」

zm「ああ、このメニュー表に書いてある『お得なバラエティ大パーティ向けBセット』や」

ゾムはどこから持ってきたのかメニューをシャオロンに渡した。

sha「へー……色々あるな。あ、大パーティ向けBセット、85ゴールドって書いてある」

rbr「通貨の単位はゴールドなんやなぁ」

ぱくぱく、むしゃむしゃ。

ぱくぱく、むしゃむしゃ……

rbr「……これさ、お金どないするん？」

ロボロの言葉に全員が手を止めた。

そして恐る恐るみんなゾムを見る。