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『いい人だよ。β国から我々国に移り住んだ移民だけど、副隊長としては珍しく実直で素直な人だよ』
そう言うとゾムは眉間にシワを寄せた。
zm「……好きなんか？そいつのこと」
『は？なんで？』
zm「だって殺そうとするの止めてくるし……。お前が人のこと褒めるなんて、初めて聞いたわ」
『褒めてるというより、客観的にものを言ってるだけなんだけど……』
なぜそういう発想になったのか分からない。
どういう思考をしているんだろうとつい無言になっていると、ゾムはぽつりぽつりと話しだした。
zm「……今回はAが殺されてα国の手の仕業やって分かって、それで開戦するんや。開戦のきっかけはAの死や」
『……そうなの』
何度言われてもお前は未来で死んでいる、と言われることに慣れない。
危険な目には遭ってきたが、結果的に死は回避してきたからだ。
それは「まだ死んだことはない」という現実味のなさがあるからだ。
……ギリギリ死にかけたことはあったけれど。
だが未来から来たゾムが言うのだから、このままではAは死ぬのだろう。
死の宣告を告げられるたび、Aの心は徐々に不安を帯びてくる。
『(もしかして私の死は……)』
避けられないものだったりして……なんて。
zm「最近の副隊長はどうなんや？なにか不可解な点があるとか、これから起きそうとか」
深く沈みそうな思考にゾムの声が入り込んできて、Aはハッとした。
今はそのことを考える場合じゃない。ゾムがここにいる時間だって限られている。
『これから起きるんならさすがの私でも警戒ぐらいするよ……それより、未来の私はどういう死に方をするの？』
zm「……7月14日に副隊長に殺された、ってチーノから聞いた」
今日は7月10日だ。
『あと4日後……』
今日はもう夜なので、明日になれば3日後だ。
『……詳細は？』
zm「刺殺だったらしい、みたいなことは聞いたけど……」
『曖昧だなぁ……』
zm「チーノから聞いた話やからな」
らしい、聞いた、だけで人を殺そうとしないでほしい。
『とにかくこれもまたα国の仕業なら、カインになにか変わったことがあるはず。少し様子を見よう』
とはいえAの死の予定日まで一週間もない。
───この限られた時間内で、Aが死にいたる真相を暴く。
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maria - がんばってください。とてもおもしろいですし、つづきもきになります (2023年2月26日 23時) (
レス) @page49 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
エモンガ - 続きめちゃめちゃ気になります！投稿頑張ってください！ (2023年2月26日 20時) (レス) @page49 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
まーう - はい好き付き合って()更新頑張って下さい！応援してます！ (2022年11月29日 9時) (レス) @page38 id: 41f2ce60a3 (このIDを非表示/違反報告)
Zero - 続きめっちゃ気になります！更新待ってますね(๑•̀ㅂ•́)و✧ﾏﾂｿﾞ (2022年9月12日 1時) (レス) @page20 id: 551d4fc369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REO | 作成日時：2022年8月20日 16時
