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5月の末ごろのことである。
部屋で読書をしていると、バンッ！と部屋の換気口から大きな音が聞こえてきた。
『誰！？』
まさか命を狙う刺客かと考え、近くにあった短剣を構える。
しかし現れたのは見慣れた人物だった。
zm「お前の部屋の行き方、けっこうややこしいねんな！ばんわ〜」
『ゾ、ゾムさん！？』
zm「ほら、また”さん”付いとるで！」
『……ゾム？』
zm「おう！」
元気良く返されても、なにがなんだか分からない。
分かるのは二重人格であるもうひとりのゾムに、不法侵入されたことぐらいである。
『……で、なんでゾムが私の部屋の換気扇から？』
zm「あー、遊びに？」
『遊びにって……』
まだ仲がそこまでいいとはいえないのに、このゾムは距離感がバグっているのではないだろうか。
zm「しっかし初めて入ったなー、お前の部屋。……このデカいぬいぐるみ何なん？」
『あのねー……』
そのことを言おうかと思ったが、タコと馬をかけあわせたぬいぐるみを手に取っているゾムを見ていると、言う気が失せた。
『(彼がなに考えてるのか分からないのは今に限った話じゃないし、もう一人のゾムもそうなんだろう)』
zm「なあって。この絶妙にキモいぬいぐるみ、何……？」
『それは私が祭りで取った景品だよ』
Aは構えていた短剣をベッド脇に置き直して返した。
zm「えっ！これが景品！？はえー……これ飾っとくなんて、お前モノ好きやねんな」
『え、可愛いでしょ？』
zm「……それマジで言うとる？」
ゾムはまじまじとぬいぐるみを眺める。
その気の抜けた姿に、Aは吹きだした。
『ふ……ふふっ』
zm「な、なに笑とんねん！」
『ゾム”さん”とは大違いだなーと思って。で、なんで私の部屋に来たの？遊ぶものなんかないよ？』
zm「なに言うてるねん、お前がおるやん」
『……私？』
呆気にとられるAに、ゾムはにやにや笑って部屋にあるソファーに座った。
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maria - がんばってください。とてもおもしろいですし、つづきもきになります (2023年2月26日 23時) (
レス) @page49 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
エモンガ - 続きめちゃめちゃ気になります！投稿頑張ってください！ (2023年2月26日 20時) (レス) @page49 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
まーう - はい好き付き合って()更新頑張って下さい！応援してます！ (2022年11月29日 9時) (レス) @page38 id: 41f2ce60a3 (このIDを非表示/違反報告)
Zero - 続きめっちゃ気になります！更新待ってますね(๑•̀ㅂ•́)و✧ﾏﾂｿﾞ (2022年9月12日 1時) (レス) @page20 id: 551d4fc369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REO | 作成日時：2022年8月20日 16時
