4話 死にたい ページ5
A視点
？？？「キミ、起きてくれ。」
誰かに起こされているような、そんな感覚。
痛む身体をゆっくりと起こし、立ち上がり、辺りを見渡す。見覚えのない部屋、人。
A「アキヒト…あ、そっか。ねぇ、誰か。刃物とか持ってない？」
栗毛の女「刃物…？それを使って何をするつもりだ？」
A「決まってるじゃん。死ぬんだよ。」
栗毛の女「な、何を言っているんだ！ダメに決まっているだろう！」
A「あ、そのフライパンでもいいね。
それで俺の頭を思いっきり殴ってよ。死ぬくらい思いっきり。」
あぁ、ロープで首吊りとかもありか。
早くアキヒトのところに行かないと。あいつ、寂しがり屋だからな。
そんなことを考えていると、金髪の男に肩をガッと掴まれた。
金髪の男「一旦落ち着くんだ。何があったのか、ゆっくりでいいから話してくれないか？」
A「…だ。」
金髪の男「え？」
A「親友が、死んだ。俺のせいなんだ。
俺が最初の試練とかいうやつで助けられなかったから。だから、俺も早く逢いに逝かないと。」
途端に周りがざわつく。当たり前か。人が一人、死んだんだから。
金髪の男「バカなことを言うな!!」
俺の言動に、金髪の男が一喝した。
自分がなんで怒鳴られたのかがわからなくて、ただ唖然とする。
金髪の男「君のせいで死んだっていうなら、その子の分まで君が生きなきゃならないんだ。生きて、生きて、生きて、満足してから死んで、笑顔でその子に会いに行ってあげないと。
…君が死ぬことなんざ、その子はきっと望んでない。」
A「…俺…なに、言って…そんなの俺が、1番分かってたはずなのに…ごめん、なさ…ごめんなさい…！」
その言葉でハッとした。自分が何を言っていたのか自覚して、涙がボロボロと出てきた。
最後まであいつは静かだった。ぼーっとしてて、何考えてるかよくわからなくて。
でも、たまに見せる笑顔が大好きで。
そこから見てて、アキヒト！俺、立派に生きてみせるから。
金髪の男「じゃ、落ち着いたところで…君の名前は？」
A「綾瀬A。」
金髪の男「オレは篠木敬二、警察官。」
スーツの男「私は三島和己。高校教師をしております。」
作業服の女「絵心菜緒、ミシマ先生の元教え子です。」
そこからバーッと自己紹介をされた。
ここに集められた人は本当にバラバラで、小学生から大人まで、色んな人がいた。
俺、上手くやって行けるだろうか…
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もみじ(プロフ) - コメントありがとうございます！最初に親友殺したのをこれでもかってくらいに後悔してます(´･ω･`) (2021年10月6日 22時) (
レス) @page1 id: 3db76492db (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりぃむとちょこれぃと - 綾瀬くん…！幸せになって…！ (2021年10月6日 22時) (レス) id: 8ef3002cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もみじ | 作成日時：2021年9月5日 22時
