モミジが色付くその日まで。【赤/∞】 ＠Autumn前編

変態さん １２２ ページ32

隆平「A、気つけよ、」


A「うん」



丸ちゃんも気付いたみたいで


真剣な顔で私に言った


こんな丸ちゃん久々だ


ポンて背中を押されて位置につく


いつの間にか一年生を抜かしたたつが


私に白いバトンをつきだす


先輩はもうすでに走り出していて


半周の差がついていた



忠義「A！」


A「よっしゃ！」



バトルを握りしめて、走り出す


絶対、負けないし



亮「うわっ、」



たぶん自分史上一番早く走ってると思う



『凄い！二年生凄い速さです！』



実況がうるさい


当たり前だろっ、速く走ってんだよ！


半周したところで宮下さんが見えた


雪下さんと玲奈に背中をさすられてる


泣いてる、、、


前を走る先輩が焦ったようにチラリと後ろを見た



章大「A！頑張れっ！」



あと、もうちょっと、


バトンを章大に向ける



A「絶対抜かせ！！」


章大「おん！」



走り終わった体は今にも倒れそうだった


でも、まだ、


まだ終わってない


最終走者は一周半


確実に距離を縮めてる


でも抜かせないままあと半周



A「章大ぁーーーー！」



そう叫ぶと、


グンと走るのが速くなった気がした



忠義「抜いたれーーー！」



お願いっ


抜いて！


思わず、目をつぶる


そして、聞こえてきた歓声


瞳を開くと、、、

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