神は我が力なり【d!】 (ページ4)

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加護ページ4

真っ白で今にも折れそうな彼女の手を取り、白魚の指先を絡めて自らの魔力を流し込む。

「ッ…！」

「おっと。」

顔を歪めて此方へ倒れ込む彼女を抱き止め、額と額を付き合わせる。

「な、なにを」

「初心やなぁ、やっぱクリスチャン？」

合わせた額がじんわりと熱を持ち、俺の頭の中に彼女の半生が流れ込んでくる。

「へぇ、Aって言うんや。

ええ名前やね。」

産まれはやっぱり敬虔なクリスチャンの両親で一人っ子、好きな食べ物はフルーツのコンポートで、それから……
より深くAを知ろうとぐい、と頭を擦り寄せれば真っ赤になって俯いてしまった。

「もうちょっとだけ我慢して……な！？」

バチン、と電流が流れた様な音がして突如脳内に流れ込む映像がホワイトアウトした。

「……？」

Aは恐る恐る目を開けてこちらを不思議そうに見ている。
俺も悪魔の中ではまあまあの地位にいる訳で。それを弾くなんて一介の人間に出来る筈が無い。

となれば、

「ただの天使の加護じゃない？」

ねえAちゃん、あんた一体何者なん？