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「はい、元気なのは大変宜しいですがそこまでにしておきましょうか。」
何百、何千もの蝶と共に現れたエクルベージュの殆ど白に近い透き通った瞳を持つ男性。
「ウツに何したの。」
ウツが意識を失ったのは恐らくこの人の蝶のせい。降魔では無いようだが彼の指示に従って飛んでいるのは間違いないだろう。
明確な敵意を持って彼へ視線を向けると背後で己の降魔達が構える気配がした。
「素晴らしい、1年生でここまで降魔をコントロールしているのを見たのは
素晴らしい素晴らしいと、何度も連呼しながらお菓子を見つけた子供の様に目を輝かせながら拍手をする男。その敵意の無さに拍子抜けしてどっと力が抜ける。
「申し遅れました、私オリオン・M・エーミール 。所謂あなた方の先生ですよ。」
胸に手を当て恭しく頭を下げられ、手を取られて挨拶される。
「うわ童貞くさ。なぁチーノ？」
「いけ好かんわコイツ。なぁショッピ？」
少しキザだが紳士らしい行動だと思うが、チーノとショッピには不評の様だ。
「ごほん、さて。
＿＿＿＿貴方と其方の彼は私について来て頂きましょうか。」
他の生徒は彼女の後について行って下さい、と彼が指示を出したことによって凍りついていたホール全体がガヤガヤと喧騒を取り戻す。
では行きましょうか、と彼がウツを抱えあげ歩を進める。何処に連れて行かれるのだろうかと訝しい目つきで彼を見上げると、くすりと笑われる。
「安心して下さい、降魔の儀での乱闘騒ぎは良くある事です。」
毎度毎度こんな事が有るようでは先生方も骨が折れるだろうと、自分とその片割れが起こした騒ぎではあるが何処か他人事で彼を含めた教師陣に同情する。
「＿＿＿＿問題は、貴方と
先程こちらへ向けた視線とはうって変わって、刺すような鋭い視線をチーノとショッピへ向ける。
「俺らが誰を主人にしようが、アンタには関係無いでしょ。」
「それとも何や、一端の人間が"俺ら"に楯突く気か？」
舌を出し彼をおちょくるショッピと、中指を立てて威嚇するチーノ。まるで話が読めなくて視線が右往左往する。
「これから貴方とウツさんには降魔の扱いについて知識を叩き込みます、少々手荒ですが……無いよりマジでしょう。」
申し訳無さそうに眉を下げた彼、エーミールに何も無い地下牢の様な部屋へ押し込まれる。
瞬間、何か刃物の様な物が頬を掠めた。
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まる(プロフ) - 設定の段階で細かく分かりやすく纏められた壮大な世界観から、夢主たちの不安などが丁寧に描写されていて、早く次のお話が読みたいです…! 更新、楽しみに待っています。 (10月6日 7時) (
レス) @page7 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
ロア……のスマホ版のようだ - これは期待大！これからの最新が楽しみです。頑張ってください！ (10月3日 22時) (レス) @page4 id: 4dffd0e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とて。 | 作成日時：2023年10月3日 11時
