こっちをむいて【Reo.s】 (ページ24)

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約束の日 -3 ページ24

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「ごめん待たせた」
「あ、ううん大丈夫」

口から出た言葉とは裏腹に、この瞬間に全然大丈夫でなくなったことだけは確かだった。

亜嵐くんになんて言おうか迷ってる時に、先約相手のご本人登場とか…。
待たせたとか完全に玲於との約束で確定だと思われるよね。
亜嵐くんは、分からないほど馬鹿でも天然でもないと思うし。

「先約ってもしかして？」
「うっ、そうなんです申し訳ないんですけど…」
「えっならさ！俺も一緒についてってもいい？」

流石にこんなにどストレートに言われてしまっては、亜嵐くんが先輩である手前私はもう断ることができない。
助けてくれ、と玲於に視線だけで訴えると私に視線を合わせずとも玲於は真っ直ぐ亜嵐くんを見据えて口を開いた。

「悪いけど、今日俺Aと2人で約束してるから」

玲於がなんのはぐらかしもせずにそう答えたのがやけに心に刺さった。

…玲於ってこんな人だったっけ。
こんなにはっきりものをいうイメージがなかったからかな。
それとも、自分が渦中の話だったからかな。

「…へ～そうなんだあ～！じゃあちゃんと明日話聞かせてくれるよね？」
「…亜嵐くん意地悪だからむり」
「亜嵐くん！今日俺と飯いきましょーよー！最近筋トレばっかで構ってくれないじゃないすか！」
「ええーせっかくの晩飯なのにまた隼とか～」
「ちょっとそんなこと言わないでくださいよ！」

奢られてあげますから～隼がそう続けながら亜嵐くんと無理やり肩を組んで出入り口へと向かって行く。

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