こっちをむいて【Reo.s】 (ページ23)

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約束の日 -2ろページ23

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なのに。

亜嵐くんに誘ってもらって嬉しいって思うはずなのに、それよりも先に思い浮かんだのは玲於の顔だった。
今この瞬間を玲於に見られてしまったらって、想像だけでも罪悪感でいっぱいになった。

なんでかわかんないけど、でもそれだけ玲於のこと、私ちゃんと真剣に向き合ってあげたいって思ってるってことだよね。
玲於との約束があることはもちろん忘れてない。
むしろ今日一日ほぼそれのことを考えちゃって、変に緊張して過ごしてきたんだから忘れるはずない。

もちろん亜嵐くんとのご飯に、行きたくないわけがない。
亜嵐くんとプライベートの時間を共有できるなんて、レア中のレア中のレアだし。

でも、今日は先約があるし、何より話があるって事前に言われてる玲於を優先すべきなのは言うまでもない。

……やっぱり今日は残念だけどお断りしよう。

そう返事が決まったはいいが、先輩である亜嵐くんの誘いを断って、メンバーといえど亜嵐くんの後輩にあたる玲於とご飯行くからごめんなさい、とかとっても言いにくい。
後輩の礼儀としてはあってはならないことだろう。
言いにくいけど、引きずってしまうのも嫌で、まとまらない言葉になりそうなことを予想しつつも口を開く。

「あの、すっごくとってもお誘いは嬉しいんですけど、実は今日は先約がありまして…」
「あー残念、そうなんだ。いやでもいきなり誘った俺も悪いし！都合いい日また教えて！」
「ぜひ！またおねがいします！」

亜嵐くんの優しい気遣いに心が温かくなったところで、部屋の扉が開いた。

もちろん入って来たのは隼と玲於な訳で。

扉の方に視線をやれば若干申し訳なさそうな顔をした玲於と目が合って、隼を置いて私と亜嵐くんの方へと駆け寄ってくる。

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