こっちをむいて【Reo.s】 (ページ12)

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アカパツ兄妹 -1 ページ12

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「は？！！！！！」

入室1番、玲於のでかい声が楽屋に響く。

いつもならだるそうに挨拶しながら眠さマックスでのそのそ入って来るあの玲於が、朝からキレが良すぎる。
その様子にバっと一斉にみんな振り返ったのは、側から見てると割と面白い。

かくいう私には、その叫び声の理由に心当たりがあったのであえて無視をしておく。

それに、隼とインスタにあげるならどっちの写真がいいか選手権(一方的)をしていたので、視線が完全に玲於にいってる隼の服の袖を引いて続きを急かす。
そんでさこっちはさーと話を戻そうとしたら、スタスタ歩いて来た玲於に肩をがしっと掴まれた。

これには流石にびっくりして、思わず固まってしまう。

「びっくりした、おはよう玲於」
「お前なにそれ。は？」

玲於が指し示すソレとは、少し前にみんなで既に盛り上がり済みの話題のことである。
横に座る隼のいやまじ似合ってるよな～の言葉は玲於の耳には全く入っていないらしい。

「俺に憧れすぎて、朝起きたらそんなんなってたらしいで」

メンバーの誰よりも一番大きいリアクションをしてくれた玲於になんて返そうかなと考えていると、通りすがりの宇宙人が一言残して自販機へ向かって行った。

それを間に受けたのか、裕太くんなんかと…と玲於が目の前でボソボソ呟いてるのと対照的に、メンディーさんだけが心底楽しそうに笑ってる。

「それ全然似合ってねえから」

不貞腐れたみたいに口を尖らせながらも、私の隣の席にドスッと腰掛けた。

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