こっちをむいて【Reo.s】 (ページ11)

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おんなのこの日 -3 ページ11

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「どっかいてえの？」

今度は私の目線まで屈んで問いかけてくれたけど、うーんやっぱり玲於にそこまで求めるのは難しいよなあ。

「言わなきゃわかんねえだろ」
「察して」
「わかんねえから聞いてんだろ」

苛立ち始めた様子が見られる玲於に、心配してもらってるのにこれ以上嫌な気持ちにさせるのもなあと思って最低限の言葉で伝えてみる。

私、おんなのこなんだけど。

は？とでも言いたげな顔で思案してから、玲於は合点がいったようで驚きながら察したと同時に謎にあたふたしはじめた。
今度は何事よ。あんまり振動は伝えないでほしい。

「そんなの俺がわかるわけねえだろ！」

「え、なにそういうの。どうしたらいいの」

「あっためる？あ、いやなんか買ってくるか。つーか寝てたほうがいい？」

とりあえずこれ着とけって、上に着ていたシャツみたいなのを羽織らせてくれる。

これは嬉しいかも、お腹にあてて温めながらありがとう、とお礼を言う。

玲於は恐る恐るといった手つきで、私の背中に手を当ててさすってくれる。
あ、ありがたいけどそのあったかさはお腹に欲しいなあ。
流石にそこまでの我儘は飲み込んで、もう一度目を瞑る。

少しして背中にあった温もりがなくなったかと思うとガタっと音がして、目を開けると玲於は立ち上がってた。

「ちょっと俺薬とか買いに行ってくるから動くなよ。あ、寝てていいから」

ありがとう、そう言う前に玲於は部屋の扉の外へと消えていった。
と思ったら、ガチャっと控えめに少しだけドアが開いて玲於の目元だけがひょこっと覗く。

「その、わかってやれなくてごめん」

小さい声でそう言い残すと扉は勢いよく閉められた。
その後にスタスタと早歩きで去って行く足音が聞こえる。

……なんだかこのままいい気分で寝たらお腹の痛みも治っちゃいそうだな。
最初に来たのが玲於でよかった、なんて今更調子よさすぎるか。

(はよーっす！え！Aどうしたの！寝てるなんてめずらしい！)
(静かにしてろよ豚野郎！！)
(今日はAに優しくしねえとダメだかんな)
(えっなんで…？はっまさか玲於ついにAと一線超えて…)
(ちげえよバカ！！！！！！生理なんだよ！)
((…いやでかい声で言わないで欲しいんでけどな…))

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