7COLORS. JW

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望side
「・・・」

妹に突き飛ばされて
フワフワとした感覚の中、
自分がやったことを理解する。


熱でぼーっとしていたとはいえ
俺かなりアカンこと言ったよなぁ・・・


けど、全部俺の本心なわけで。


お粥と一緒に置いてあった薬を飲んで、
ぼーっとする。




「・・・やっぱ、キモいよな・・・」



血が繋がっていなくても
世間から見れば俺らは兄妹。


普通やったら恋愛感情を持つなんて
ありえへん。

俺も出会った頃は妹ができて純粋に嬉しかった。
中々、打ち解けてもらうのに時間は掛かった
けど、時間が経つにつれほんまの兄妹に
なっていくような感覚がして。


けど。
Aに彼氏が出来た頃からやんな
・・・多分。


どんどんと綺麗になっていって。
俺と違って艶やかな黒髪も、
目も、唇も、白い肌も。


全部欲しい、って思ってしまった。


その感情によって、俺は妹として
見ることができなくなった。



俺も健全な男子高校生やったから
それなりに彼女はおったけど、

Aは誰よりも魅力的に見えて。


"良い兄"だと思っているAは
本当に無防備で、その度に俺の独占欲を掻き立てた。


俺は必死に"兄"を演じてきたのの、
期待を裏切るかのように
逃げ道を作って言ってしまった。





「情けなぁ・・・」




自分に呆れすぎて、思わず笑ってしまう。


・・・けど、ほんまに好きやねん。
兄妹とか関係無しに。



もし少しでも、可能性があれば。



後悔ともしかしたら、という微かな期待が
俺の中を巡った。

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