7COLORS. JW

重岡せんせー。赤 1 ページ1

風勝健葉聡様からのリクエスト。


「重岡せんせー！」

重「おー、また来たんか笑」



放課後の職員室。

毎日のように重岡先生の元へと向かう。
これが私の日課みたいなもの。


「また来たって、
私ちゃんと質問しに来たんですけど！」


重「はいはい。笑

じゃ、行こか。」



準備室の鍵を持って
職員室を出て行く重岡先生を追う。


先生の担当は数学で
私にとってとてつもなく苦手な教科。

普通だったら
赤点取らなければいいや、ってなるんだけど
苦手なりにも私が頑張れる理由は、



重岡先生が好きだから。



質問って言うのも上辺だけで、
本当は重岡先生と2人っきりになりたいから。まぁ、本当に分からない問題はあるんだけどね。笑



普段は殆ど使われていない準備室。
質問する時はここに移動する。


以前、どうしてか聞いたら
"お前は図形とか頭で考えるより実際見た方が
良いからに決まっとるやろ。"だそう。


ちょっと馬鹿にされてるとも思ったけど、

実物を見ながら先生の説明を聞くと
本当に分かりやすくて。


私の事ちゃんと理解してくれてるんだ、
って少し自惚れた。



重「んで、どこが分からんの？」



私の隣に腰掛けて、ワイシャツの袖を捲りながら覗き込んでくる。


距離も近くて鼓動が早くなる。


あ、耳とか赤くなってないかな・・・


「ぁ、えっと。
ここと、ここと・・・」


重「あー、こいつらな。
結構皆んな苦戦しとるもんなぁ。笑


この問題はな、まず、ここをこうすんねん。」



グッとさらに距離が縮まって、肩が
時々触れ合う。

微かな重岡先生の匂いに、顔が火照っていくのが分かる。



時々、私の目を見ながら
説明して"ほんまに理解できとるんか？笑"
って、たまに聞いてきて、


問題を1人で解けた時は
私以上に喜んで、 頭を撫でてくれる。



それが凄く嬉しくて、
同時に他の子たちにもしているんだと
思うと胸が苦しくなって。





・・・行き場の無い
好き、って気持ちが

募っていくんだ。

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