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本に書かれていたのは、“七人の者を探すと自分の生きる理由と自分の過去が分かる”というものだった。
最初はそんなことは本当にあるのだろうかと思っていたワネットだったが、矢張り本に書かれていたことが気になり、その日の夜、早速旅に出る準備をした。
『これで完了……後は、どう出るかですね……』
真っ正面から出たら、ステューやナンシーに見つかってしまうかもしれない。
そう思ったワネットは、部屋の窓から出ようという作戦を立てた。
涼しい風が部屋に入る中、ワネットが窓から荷物の入ったトランクを持って出ようとすると……
「おい、もう消灯時間だぞ。寝ないと、ステューさんに怒られるぞ。」
タイミングが悪いときに、ナンシーの家庭教師として雇われているアルトに見つかってしまった。
「まさか、ここから出ようとかじゃないだろうな……?」
ワンネットは、アルトのこの言葉に胸をグサリと突き刺さった。
『ステュー叔母様には言わないでください。』
このままステューに、自分がこの家から出ていこうとしたことを言われては困る。
ワネットは、アルトに必死に口止めをしてもらうようお願いをした。
「それは分かったが……一つ聞く、何故お前はここから出ようとしたんだ?」
アルトに今日、屋根裏部屋で見つけた“ルーカス”という者が書いた本を見せた。
アルトは、ワネットが見せたその本を見てどこか知っているような表情をしたが、その後急に何を思ったのか「……俺もついていく。だが、何故俺がついていくのかという理由は聞くな。」と、ぶっきらぼうにワネットに言い放った。
23時15分──ワネットとアルトは、住ませてもらっていた、ステューらの家の窓から出て行った。
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もえ(プロフ) - ちくあ☆さん» コメントありがとうございます!theファンタジーです!笑笑 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 9b318e66e8 (このIDを非表示/違反報告)
ちくあ☆ - theファンタジー!!!!!!!!!!!!!! (2019年12月22日 11時) (レス) id: 4482a9bec1 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 麗華三日月さん» 初めてオリジナル作品に手を出しました!名前考えるの大変だったです(´・ω・`) (2019年10月20日 20時) (レス) id: 9b318e66e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗華三日月(プロフ) - わ〜!!なんかファンタジックで素敵ですね!!私の好きなタイプ…楽しみにしてます!! (2019年10月20日 18時) (レス) id: 1465b1873e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もえ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi4/
作成日時:2019年10月20日 18時