私の心寂しさを、貴方で埋めて。【太宰治】

1:時は過ぎ…… ページ2

時は過ぎ、２年後───私は、武装探偵社の事務職に就いた。

残念ながら遠距離となってしまった彼とは、今は連絡すら取っていなくて、互いの気持ちも分からない状態。

遠距離恋愛となって２年経った今でも、私の気持ちは変わっているか否かと言われたら、それに関しては答えづらい。

だが──付き合った当初のことを思い出すと急に辛くなってくるし、仕事に集中できない。

本当、“好き”って何なんだろう……Google先生に聞いたら分かるかな………

｢Aちゃーん、何調べようとしているの？｣

『はっ……太宰……さん……それはですね、あの……』

ヤバイ！しまった！私が仕事の合間にコソッとスマホのネット検索で調べようとしたところを太宰さんに……！！

あれ？スマホ……スマホ何処！？

｢ふぅん、成る程ね……｣

『あの、太宰さん……？スマホ、返して頂けます？』

｢Aちゃん……失礼なことを聞くだろうけど、恋愛関係で何かあったの？｣

ありましたよ！てか、あります！！現在進行形で！！

『高校生の時から付き合っている、就職を機に遠距離となった彼氏と、ここ二年間連絡を取り合ってなくて……一回電話をかけたら、出てくれなかったから、遠距離になってから私への想いは冷めたのかなーなんて……』

｢そうだったのか……それは大変だね。｣

『先刻も言った通り、二年も連絡を取り合ってなければ、寂しい話ですが勿論、二人でデートにも行ってない……そんな状態なんです。』

｢ほうほう……なら、私に良い考えがある。｣

『良い考えとは何ですか……？』

｢私と遠距離の彼氏との二年間の分を埋めない？｣

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