【ヤンキーパロ】BOY FRIEND 【中原中也】

BOY─2 ページ3

｢おい、望月。｣

『はい、何でしょう。』

｢今回も英語、よく取れてたぞ。本当君は、要領が良い奴だなぁ。｣

何で早く帰らないと行けないときに、先生は話し掛けにくるわけ？

もう、テストの話とかほっといてよ……

『お褒め頂きありがとうございます。それでは失礼します──』

｢あぁ、さようなら。｣

もう……先生のせいで、塾までの時間がギリギリになってしまった。

これで塾に遅れて、ついでにお母さんに怒られたら先生のせいだからね………って、雨降ってる……！！

『あー……これからどうしよ。』

雨はザーザー降りだし、オマケに今日は晴れるって言う予報だったから、折りたたみ傘も、いつもの傘も持ってきていない。

これじゃあ、塾に本当に遅れてしまうわね……

｢おい。｣

『何？あ……』

この人、知ってる。

私と同じクラスで、然も最も恐れられている“中原中也“

何でこの人が私に……

｢手前、傘忘れたのか？なら、俺の所に入れ。｣

命令口調で私に言ってくる彼。

あまり喋ったことない人と同じ傘に入るのは、少し気が引ける。

｢何グズグズしてンだ？さっさと入れ。｣

『きゃあっ、ちょっと！』

｢良いから黙っとけ、良い子ちゃんの手前にある物を見せてやる｣

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