memory#11 ページ12
『妙子叔母さん、態々外に出なくても、玄関までで良いのに……』
「私の可愛い可愛い親戚の娘ですもの、貴方がなんと言おうと外に出ますよ。」
こういうところが、妙子叔母さんらしくて私は好きだ。
私が、“叔母さん、今日は有り難うね。また遊びに来るね”と言おうとした瞬間、叔母さんが先に口を開いた。
「Aちゃん、史子さんと時雄さんのことで何かあったら、またいつでもここに逃げにおいで」
『うん、有り難う。そうする』
妙子叔母さんは私が来る度に、毎回先刻のようなことを言ってくれる。
妙子叔母さんの気持ちは凄く嬉しいが、“何も関係の無い叔母さんを捲き込みたくない”という気持ちが、私の中では強かった。
*♡*
家に帰った後、玄関に靴が一足多くあった。
この靴はもしや………
「お帰りぃ、A」
矢っ張り。
『只今。』
珍しく、母が家に帰っていた。
いつもなら浮気相手と会っているか、何処かで道草食ってる筈なのに今日は珍しい。
リビングは、ビールの匂いが充満してるし………母は何だか分からないけど帰ってきているし……
もう、最悪。
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作者名:もえ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi4/
作成日時:2019年1月1日 21時