地上に舞い降りてきた天使【中原中也】 (ページ6)

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その日の夜＿＿＿＿＿＿

中也｢俺が晩飯作ってやるよ。｣

A｢良いんですか？私も作れますけど……｣

中也｢おう、Aも作れンのか。｣

A｢はい！天界ではお料理コンテストNo.1でしたから、お任せ下さい！！｣

中也｢じゃあ、頼むな。｣

俺はAに晩飯を頼み、今日貰ってきた密輸者の情報の紙を眺めていた。

最近の密輸者は迚も手強い。

変装を為たり、毒ガスを使ったりと様々なことをするらしく、彼の芥川でも手に負えない位だ。

A｢中也さん、ふわふわソースってありますか？｣

中也｢ふわふわソースか？ねェな。｣

てか、ふわふわソースって何だよ。

A｢可笑しいですね……天界では一人一個なのに……｣

中也｢言っとくが………此処、手前がいてた天界じゃねェからな｣

俺がツッコむと、Aはカチンと石の様に固まった。

A｢あ、そうでしたね！御免なさい、私の思い違いでした！！｣

此奴、真逆……………天然か？

中也｢一個聞いとくが………キッチンに何が起きた?｣

A｢えっと………其れは……｣

この後、俺の声がリビング中に広がった。

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A｢御免なさい………私、多分天界のお料理しか作れないんです……｣

中也｢気にすンな。俺が毎晩作ってやるから。｣

今日の晩飯は結局、俺が作ることになった。

中也｢手前に任せると、先刻みたいに珈琲を零しかねたりすッから、危なッかしくて見てられなくてよォ｣

此は本当のことだ。

万が一、Aに怪我でもあったら……いや、何でもねェ。

中也｢だから俺に任せ……｣

A｢駄目です！中也さんが任務でお疲れの時は、私が作ります！その為に私、うんといっぱい此処の世界のお料理を練習しますので！｣

中也｢おぉ、そうか……｣

Aの勢いに負けて、俺は此しか答える言葉が見つからなかった。