【文スト】四年前の君から四年後の私へ【太宰治】

手紙4 ページ5

太宰｢そんなやり方じゃあっ…………ズルいよ………ズルすぎるよ………A………!!!うっ………………｣

最後の一枚を読み終えた瞬間、涙が止まらなかった

止まる………筈がなかった

何度、あの日泣いただろうか？

何度"あの時、Aを止めれば良かった"と後悔しただろうか？

Aは亡くなる当日、太宰に一つ嘘を吐いていた。

其れは、"任務"と云う名の"死"

Aは、亡くなる当日｢今から過酷な任務に行ってくるから｣と行方を眩ます前の太宰に一言告げた。

太宰はその時、｢あぁ、分かった。気を付けてね｣と声を掛けただけだった

｢行ってくるね｣と微笑みながらいう言葉がAと最後に交わした言葉だ。

その夜、Aは太宰から首領に報告された"銃撃戦で撃たれ死んだ"と言う名の"部下の命と引き換えに"で死んだ

太宰｢あの時、私が…………………私が…………君の嘘に気付いていたら……………!!｣

太宰は顔がくしゃくしゃになるまで涙を流し続けた

太宰｢A………君は優しすぎるよ………優しすぎる…………………せめて云わせておくれよ…………"愛してる"と………｣

太宰の目から流れ出した涙は優しくて何処か切ない涙だった

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