【文スト】私の生きる"価値"。

#3＊中也視点 ページ5

A｢はい｣

何故、手前は何時も哀しい目をするンだ？

何故、手前は何時も無理をするンだ？

｢はい｣の一言は、答えられた俺にも重い一言で、"Aは何処か無理をしてるンではないか"と思っちまう

Aは、優しい。

何処か繊細で、優しい目をしている

だけど誘(いざ)、任務となると急に表情が変わる

"甘えたい時は甘えてもいい。"

"泣きたい時は俺が受け止めてやる"

簡単な声掛けすら出来ない俺は、如何なのだろうか？

そう言えば四年前＿＿Aが慕っていた"織田作之助"という下級構成員の奴がいたな

俺は会ったことねェけど、名前は知っている。顔は、Aに見せて貰った写真で見たことがあるだけ

四年前、今よりもずっと明るかったAは毎日"織田作さん"と言っていた

寝言までそうだった気がするな

だけど、Aが慕っていた"織田作之助"はもうこの世にはいない

"死んだ"と言った方が正しいのだろうか

信頼していた人の突然の死は、誰だって哀しいものだ。

なぁ、A。

俺が"織田作之助"の代わりになれるのなら、俺が側に居て手前を守る

だから………もう一度、あの時の様に笑ってくれ

俺は、担当場所を片付けた後Aの担当場所へと向かった。

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