【学パロ】告白されるなんて聞いてない！【太宰治】

Confessions＊19 ページ19

｢ふぅ……やっぱり平和が一番だね。｣

『だ、太宰君……』

｢何だい？｣

『私が折れるまで、グイグイくるっていう話は本当……？』

｢うん、本当だよ。｣

この人ならそう言うと思ってましたよ！！

『私が折れるまで太宰君がグイグイくるっていう話は聞いてない！！』

｢そりゃあ柚原さんには言ってないよ、最初からこっちを振り向く感じがない好きな相手に言ってしまったら引かれる一方だからね。｣

まぁ確かにそうだけれど……って、何で私納得しちゃってるの！？

｢とにかく─私はこれからも、君がこっちを振り向いてくれるまでグイグイ行くからよろしくね。｣

太宰君はそう言った後、スタスタと帰っていった─と思っていたのだけれど……

｢柚原さん、私と一緒に帰らないのかい？｣

突然私の方を振り向いては、｢一緒に帰ろう｣的なことを言うからビックリしてしまった。

『……一緒に帰る……。』

きっと、この前までの私なら太宰君に｢一緒に帰ろう｣と誘われても｢お断りします！｣モード全開だったんだろうな……

ちなみにそれから数ヶ月後、私が太宰君の作戦(告白)にまんまとハマってしまうのはここだけの話だ。

END

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