中原幹部は隠し通したい！【中原中也】

Secret＊6 ページ6

『中也君、次仕事が休みになる日はいつ？』

｢直近だと、今週の火曜日と木曜日だな。｣

『分かった！実はね、私のお母さんとお父さんがﾞ一度、中也君を家に連れて来なさい"って言ってて……』

｢なるほどな。じゃあ来週の火曜日にAの実家に一度挨拶しに行くわ。｣

来週の火曜日に、Aの家に上がることになった俺。

そして約束されている、彼女の両親への御挨拶。

どうしよう、Aの両親から職業のことを追求されたら。Aの前では俺の本当の職業をぼかしながらも隠し通せているけどよ……

自分達の娘の彼氏である以上、Aの両親は彼氏である俺の職業を気になる気持ちも分からなくはないが、職業に関する質問が来ないことを心の中で願いながら、俺は眠りについた。


今日はAの家に行く日。

実を言うと俺は昨日、今日のことで頭がいっぱいで中々寝つけられず、若干寝不足気味だ。

『中也君、今日はごめんね。仕事で疲れているはずなのにわざわざ時間作ってもらって……』

しかし、自宅まで案内してくれるAの顔を見たら寝不足なンて最初から無かった感じにさせられる。さすがAパワーだ。

｢気にするな。俺も一度、Aの両親に挨拶しに行きたいと思っていたからよ。｣

俺の言葉に安心したのか、Aはホッとした表情を浮かべながら｢良かった｣と呟いた。

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