【HQ】 烏養さんの妹はバレーに関してはすごい女の子!?!?! ４

１６６話　【できなかった事】 ページ25

--月島side--






真っ赤になった顔を僕から隠すように、Aは僕に背を向けた



もっとイジろうと思っていると、Aが突然走り出した








月「ちょっ...A?!」







Aを追いかけながら、Aの走ってる方向を見て、僕の走る速度が上がった







Aは崖の上にいる子供を助けようとしてるんだ


Aの事だから、絶対危ない助け方しそう。


Aよりも先に行きたいのに、追いつけない。








先に子供達の所に着いたAは、落ちそうになった子供の手を掴み自分の方へと引っ張った







『蛍、この子お願い!!』







そう僕に言ったAは、僕の前から消え、海へ落ちた







月「ッ...Aー!!」







崖の下を見ても、見えるのは水面ばかり


Aの姿がどこにも見えない


A...


とりあえず烏養コーチに知らせないと!!








子供「ご、ごめ...ん、なさい...。」









Aが助けた子供達は、大粒の涙を流していた








月「だ、大丈夫だから。」









大丈夫...なんて嘘。

だって、僕の手が震えてるんだから。

大丈夫かどうかなんて、そんな事わからない。

本当は心配で仕方がない。

でも、この子達をこのままにしてくのもダメだし、年上である僕が不安な顔をする訳にはいかない。









「おい、今Aの事呼んでたろ?? Aは何処だ??」







なんで2人がこんな所に来たのか、この際どうでもいい。

いいところに来てくれた。









月「花巻さん、松川さん!! この子達お願いします。」


松「どういう事だ??」


花「それよりもAは??」


月「この子達を助けようとして、海に...。」


松・花 ｢｢ッ?!?!｣｣


月「だから僕は烏養コーチに...「おいっ、花っ!!(ﾊﾞｼｬｰﾝ)」...っ?!」









後ろを振り返ると、さっきまで居たはずの花巻さんの姿がなくなっていた









まさか飛び込んだわけ?!


一体なに考えてんのさ。


...クソッ!!


なんでそんな事できるんだよ。


僕にはできなかった事を...。








月「とりあえず僕は烏養コーチに行ってきます。」


松「あ、あぁ...この子等の事は俺に任せろ。」








松川さんに子供達を任せて、僕は烏養コーチの所へと走った

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