【荒北靖友】ようやく出来た友達は野獣でした。【夢ペダ】 (ページ5)

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ヤンキーが口を開く。
「んだヨ、聞かれたくなきゃ家の自室で喋ればいいだロォ」
うっ、それは確かにそう……。
「ん、まあそうね。で、アナタ誰？いつから居たの？」
だめでもともと。尋ねてみる。
「オレぁ、荒北靖友。1年。さっきィちぃーと野暮用があってナァ……」
野暮用って何よ……。
にゃぁーん、と声が聞こえ閃く。
「もしかして猫。追っかけてきたの？」
みるみるうちに赤く染まる顔。
「セッ！わりぃかよ……」
大袈裟なほど真っ赤な顔で、睨みつけてくる荒北。
「ふふっ、アナタ見た目の割に意外とかわいいところあるのね？あたしも1年。AAよ。よろしく」
手を差し出す。
「セッ！よろしくナァ」
ぶっきらぼうに手を取り、ぶんぶんと力任せに振る荒北。
嫌そうな顔をしながらも、握手してくるところが面白い。

なんだ。こんな面白いヤツ、同じ学年に居たんだ。
諦めたはずの青春が、少しだけ手に届くところにやってきた気がした。