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頭が痛い。
夜叉白雪のフルスイングや与謝野の本気の拳骨を食らった時より痛い。
「テメェそれ以上動くなよ！
妙な真似したら俺が叩き切ってやる！！」
…修羅場みたいな声がする。
後頭部がありえないくらい痛むが、ゆっくりと目を開ける。
そして後悔した。
「ならば貴様らが先に刀を置け。話はそれからだ」
「話！？人質を取っておいて話とは笑わせる！！」
Aが寝かされていたのは日本家屋の畳に敷かれた布団の上だった。
そこから見える広い庭には、数名の刀を持った隊服の者たち。
ちょっとありえないくらい殺気立っている。
「然り、この童女は人質だ。
阿呆でないのならこの言葉の意味が判るな」
その視線の先には、黒い禍犬。
羅生門を巧みに操る芥川は、涼しい顔で彼らを見据えている。
その蠢く羅生門の先、空中に捕らえられたものを見たAは血の気が引くのを感じた。
『人質…とってる…』
羅生門に縛られている、黒髪のおかっぱの童女。
着物を着た、賢そうな子どもが少しだけ緊張した顔で捕らえられていた。
目眩がした、マフィアらしい交渉だ。
「そっちがその気ならこっちにも考えがある！！
輝利哉様を解放しねぇんならお仲間の首がどうなっても知らねぇぞ！！」
「え！？僕彼奴の仲間じゃ」
「あら？行動を共にしていてそれは無いですよね？」
こっちも人質を取っている。
荒々しく、それでいて焦りを滲ませて叫ぶ男の葉色の刀が、
人質よろしくグルグル巻きに縛られている敦の顔面の近くに突きつけられた。
「あぁ、其奴はどうなろうと僕には関係ない」
「芥川！それは無いだろう！！」
「おい動くな！！テメェもあの野郎の仲間だろう！！」
地獄だ。
殺気に満ち満ちている空間に肌が震える。
『ちょっとこれまずくないか？』
互いに一歩も譲らない状況。
神々の国の首都を発動して子供を解放したとしてもその後芥川と敦の安全は保証できない、そう思った時、
「目が覚めたようだね」
緊張が途端に解けるほど優しい声が聞こえた。
驚いて声の方を向くと、そこには白髪の童女に支えられた男性がいる。
顔を覆う火傷のようなものを持ったその人は、しぃーっと、内緒話をする様に唇に指を当て、
「あぁ、助けておくれ」
まるで悪漢に捕らえられているような台詞を口にした。
途端に、隊服の彼らの視線と殺気がこちらに向く。
「えっ」
ここが地獄か。
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
