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年号が変わっているんだ、年号が変わっているんだ、年号が変わっているんだ…。
敦と芥川の脳内に浮かぶのは、『年号とは』という検索結果。
「えっと…この前、変わったよね…？」
「違う、そうじゃない、そうじゃないの…」
Aが顔の前で手を組み、「フゥゥゥ…」と荒く息をする。
「今の年号は、大正らしい」
「「なんて？」」
「明治経由大正行きだ」
「「なんて？？」」
敦と芥川の声が重なる。
何度聞き返しても帰ってくるのは大正という答え。
宿敵である二人は顔を見合わせ、ヒソヒソと声を潜める。
「今、令和だよな」
「然り、間違いない」
「Aちゃん…やっぱり毒飲んだんじゃないかな」
「それか心臓止めの後遺症だろう」
「いや、過度なストレスの場合も…」
「聞こえてるからな二人とも」
Aの握る湯飲みがビシリと音を立てた。
心外だ、私は別に頭がおかしくなったわけではない。
「一から説明するから、ちなみに次私の頭の心配したらこれで殴る」
Aが湯飲みを掲げたので、二人は静かに口を閉じた。
この女はやるときはマジでやる。
「可笑しいと思わない？洋服を着た人が誰一人いない。
誰も彼も着物で、建物もかなり古い」
「それは…僕も気になったけど…」
「電柱もなければ車も走っていない…おかしな要素しか無い」
最初は、電気も通っていない場所に置き去りにされたのかと思った。
しかし、違ったのだ。
「ここに来る前に…侍みたいな男と道で会ってね。
丁度いいから聞いたんだよ、ここは何処ですかって」
「…そうしたら？」
「聞いたことのある街の名前が出てきた。
でも私が知る限り、そこそこ発展している街だ。
だから質問を変えたんだよ」
湯飲みを机に置き、Aは目を伏せた。
「今、何年ですかって」
真夜中に女一人で出歩いていることにあまり良い顔をしなかったその人は、静かに答えた。
「今は、大正だと」
沈黙が落ちる。
それはそうだろう、いきなり大正だと云われてはいそうですかとはならない。
だが納得してしまう、道行く人の格好といい、建物といい、すべてが。
「その侍のような者が…嘘をついている可能性は無いのか」
「…まあ、変なところはあったな。目が六つあるところとか」
「ちょっと待って！！」
敦のストップが入った。
そりゃ、当然である。
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
