鬼滅の迷い犬 ［シトラス様リクエスト］ ページ32
目を覚ましたら、夜の森でした。
この時の感想を五十字以内で述べよ。
「しかも、なんでこのメンバー…」
「いたっ、おい足踏むなよ！」
「獣畜生の後ろ足が邪魔だったものでな」
「お前！」
「そこ、喧嘩するな」
目の前で今にも殺し合いを始めそうな白と黒。
Aは胃の痛みを覚えると同時に、空を見上げる。
暗い空に月が光っている、星も出ている。
「…ここどこだよ…」
何処かで鳥が鳴く声がする。
あと、なにかの獣の声も。
ヨコハマではありえない、自然に溢れた森。
「ヨコハマに居たのに…」
何故こうなったのかと云うと、正直自分でもよく判らない。
仕事をサボる太宰を引っ叩き、資料整理をし、家に帰るところまでは覚えている。
そこからの記憶が一切ない。
「で、二人も同じだと」
何故か同じようなことになっている二人、芥川と敦。
拐かされて三人とも森に置いていかれたのだろうか？
「Aちゃん、ここ、一体何処なんだろう」
「ヨコハマ…ではないと思うけど」
Aは夜空を見上げながら、眉をひそめた。
妙なことが起こっているのは事実だ。
この場所はヨコハマにしては静かすぎる。
車や飛行機の音は全く聞こえなく、まったくの手付かずの山というのも珍しい。
「兎に角一回山を降りて…」
その瞬間、嫌な気配を感じ、肌が粟立った。
咄嗟に拳銃を抜くと同時に、敦もそれを感じたのか身構える。
だが、誰よりも早くその気配を察知したのは芥川だった。
「羅生門」
黒い刃が凄まじい勢いで木を切断する。
躊躇いもなにも無い、容赦のない一撃だった。
「おい！人だったらどうするんだ！」
「その時はそれまでだ。どちらにせよこの殺気素人ではない」
「まさか人を斬り殺したなんて…」
嫌な気配はしたが、殺すことは無い。
Aが芥川を睨みつけながら、切断された木の近くに倒れているものが人だと認識した。
首が胴から切り離されている、あぁ、死んでいる、そう思った。
だが、
「くそっ…おまえら…人間じゃ無いのか…！！」
生首が、普通に喋っている。
瞬間、三人は珍しく声を揃えて叫んだ。
「「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」」」
Aはこの時、自分がこれほど大きな声を出せると初めて知ったそうな。
夜の森に、絶叫が響き渡った。
「…今の声は」
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
