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状況を整理しよう。
何故今、探偵社でもなかなか対処できない裏組織本部のど真ん中、
銃弾が飛び交う中で異世界の子供達が喧嘩をしているのか。
要約すると、こちらの世界に遊びに来ていた雪が、
「双黒ではありませんが、それに近い存在なら派遣できますよ」
そして呼び出されたのが雪也と小雪という訳だ。
相変わらず雪の行動には頭が痛いし、実の娘であり、母親である筈のAはストレスからか、
探偵社の窓から逃亡し行方知れずとなっている。
その皺寄せが国木田に来ている訳で、負の連鎖は収まることを知らない。
「だーかーら、ここは『五月雨の移ろい』が最適解だよ」
「いや、『時雨の足音』が一番いいね」
どうやら親が使っていた作戦コードらしいが、国木田にはよく判らない。
だが雰囲気からしてかなりえげつない作戦だとは判る、だってAの子だもの。
「「でも『白雪の口づけ』もいいよなぁ」」
その瞬間、二人はバッと顔を見合わせた。
そして、端正な顔を悪巧みする子供のように歪める。
「へぇ、悪くないじゃない」
「あはは、そうみたいだね」
雪也がコキコキと手首を鳴らし、地面に落ちていた石を拾った。
「じゃあ、正面突破ということで…重力八倍」
素晴らしいフォームで投げられた石が、ちょっとあり得ない速度で裏組織本部にぶち当たった。
大砲でも撃ち込まれたのかという威力に敵だけでなく国木田すら驚いている間に、
二人の子供は「あーすいません」「ちょっと通してー」と敵本部に入って行った。
「…こわ」
そこからは一方的で、中から爆発音やら悲鳴が聞こえ、
時折窓から人が吹っ飛ばされてくる地獄絵図。
「あはは！俺、君嫌いじゃないかも！」
「私もだよ、ほら次この人ぶん殴ってやってぇ」
これは誰の血だ、太宰の血か？中原中也の血か？それともAか？
国木田は地獄を作り出す二人の子どもを見ないよう、空を見上げる。
「空が青いな…」
現実逃避に浸っている、いや浸っていた時、国木田の両肩に手が置かれた。
「国木田さん終わったよ、報酬に焼肉奢って」
「えぇ、私フレンチ食べたい気分」
「じゃあ焼肉行ってからフレンチ行こう」
「シメは橘堂ね」
天使のような顔で悪魔のようなことを云う子ども二人に、国木田は気絶した。
もう二度と彼らとは仕事をしたくないと残して。
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シア - 続き楽しみにしてます！！ (1月4日 15時) (
レス) @page50 id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - もこすけさんが戻って来てくれたら嬉しいです‼‼‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - この作品はとても面白くて大好きです‼‼‼‼特に猟犬との絡みが見ててとても面白くて楽しいです‼‼‼‼文章力がとても高いので作品に引き込まれます！最近はこの作品をモチベーションにして頑張っています‼‼ (8月2日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
絵の具セット - 番外編もめちゃくちゃ面白いしキュンキュンします！！これからもがんばってください！！！更新再開待ってます！！ (2023年4月10日 20時) (レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - とっても面白かったです！続きまってます！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年10月13日 19時
