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ゾクリ
「なんだか嫌な予感がする」
「奇遇だね私もだよ」
探偵社で仕事をしていた二人は、同時にそう呟いた。
「殺意とまではいかないけど、何処かでとんでも無いことが起こっている気がする」
太宰とA、二人同時に感じたそれに嫌な予感がした。
それとほぼ同時だった。
探偵社の電話が全て、個人個人で置かれている電話すらも鳴り響いたのは。
「え、なにこれ」
「怖…」
それとほぼ同時に、探偵社の扉がバァンと開かれ、飛び込んできたのは息を切らしたモンゴメリだった。
彼女は、Aに向かってツカツカと歩み寄り、肩をガッとつかみ、叫んだ。
「貴女結婚するの!?」
「なんで!?」
「だって今さっき貴女が店に来て、『お付き合い始めて結婚しましたぁ』って招待状置いてきたんだけど!?」
モンゴメリの手には、ぐしゃぐしゃの結婚式の招待状があった。
Aと太宰は嫌な予感がし、それを奪って中身を見た。
そこには、
『外堀は埋めておいたよ☆』
『あとは若い二人で頑張ってください♡』
と、太宰(兄)の字と雪の字で書かれた手紙が入っていた。
二人は同時に察する、あの二人が起こした惨劇なのだと。
「さ、散々暴れて丸投げしやがった…」
「ちょっとまってこれ…え、兄さんやったの?」
太宰はハッとして、電話の一つを取ってみる。
すると、
『太宰君結婚おめでとうございます、ってそれどころじゃありません。
何故か特務課にはお祝いの品だとか云って、異能犯罪者が大量に送られて来たんですが。
何ですかコレ、なんでハムみたいに縛られてるんですか!?』
特務課、安吾からの悲痛なメッセージ。
もう一つとってみる。
『太宰君、今さっき中也君が絶対に許さんとか云ってそっちに行ったから気をつけてね』
ポートマフィア首領、森鴎外から警告のメッセージ。
その他も関係各所からの電話だった。
「兄さんんんん…!!」
「お母さん…!!」
兄と母、親切心なのか悪戯心なのか。
二人は同時に頭を抱え、そして叫んだ。
「対応行きますよ!!」
「結婚云々はそのままでも良い!?」
「莫迦!!なぁぁんでそうなるんですか!!」
その後、結婚もお付き合いもしていないと誤解を解くのに一週間かかり、
太宰は兄を、Aは母の行動力を改めて実感したらしい。
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もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» 恥ずかしさが上回り、凶暴化する小泉なのでした。ご質問ありがとうございました。 (2019年12月22日 19時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - なるほど可愛らしいところもあるけどそれ故に凶暴なんですね!返答ありがとうございました。 (2019年12月22日 18時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - anonimas594さん» コメントありがとうございます。はい、ききます。ですが本人も理解しているので近づかれた瞬間相手は宙を舞うでしょう。あと場合によっては殴られるので誰も小泉にやろうとしません。 (2019年12月22日 15時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
anonimas594(プロフ) - コメント失礼します!ものすごく気になったことなので質問します。小泉ちゃんって脇腹ききますか?! (2019年12月22日 13時) (レス) id: ae39e9e256 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 姫歌さん» ありがとうございます。私もとても楽しかったです。またコラボしましょう。ありがとうございました! (2019年8月17日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこすけ | 作成日時:2019年6月16日 20時