＊ ページ30
「暇じゃのう、何か面白い話をしてみろ魔女の娘」
猟犬達のど真ん中に座らせられ、ちびちびオレンジジュースを飲んでいたAに、
暇を持て余した��子が突然の無茶振りをしてきた。
「なにか無いのか」
「面白い話って云われても…あ、この前社員寮の押入れに知らない女が居たって話とか」
「なんですかその開幕からクライマックスな話」
「こっわ！！」
条野がドン引いた顔をし、立原が悲鳴をあげた。
��子や福地、鐵腸すらポカンとしている。
桜の中でする話ではなかった。
「太宰さんに惚れた女が不法侵入してて、引きずり出して警察に突き出した」
「面白い話をしろと云ったのにとんでもない話をするな…」
「女に甘い顔するからこうなるんだって怒ったけど、
その三日後に男のストーカーが床下にいて何も云えなくなった」
「ちなみにそれは…」
「私のストーカーでした」
「…修羅場…」
まるで天気予報でも話すように口から出てくるド修羅場の話に猟犬は一同引いていた。
この娘、とんでもないトラブルを起こしていると。
「…それが貴女の業ですかね？」
妙なものを引きつける、それが貴女の業だ。
尋問を得意とするが故、彼女が取り乱しそうな言葉を選んだのは条野だった。
ここで彼女が取り乱し、なにか弱みを見せればそれを猟犬が利用しない手はない。
そう思い、わざとそんな言葉を口にしたのだが。
「はい」
「…はい？」
Aが飲み物片手に条野の近くに寄った。
流石の条野も反応が遅れる。
「飲み物、無くなりそうだからグラス出して」
「え、あ、はいありがとうございます…？」
グラスを差し出すと、Aはそこに飲み物を注いだ。
条野の飲み物がない事に気付いていたのだ。
「で、話の続きは？」
「……いえ、なんでもありません。少し失礼」
条野は花見席を立つと、そのまま少し遠くの桜の木の下まで行き、
「フー…」
木に片手をつけて、大きく息を吐いた。
色んな感情が一気に押し寄せてきて、正直取り乱していた。
そんな条野の肩にポンと置かれる、福地の手。
「判るぞ、お前はあぁいう娘がタイプだな」
「空気読んでくれません？撃ちますよ」
その後、ガチ切れした条野から逃げる福地が目撃されたとかなんとか。
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もこすけ(プロフ) - あさん» ご指摘ありがとうございます。その通りでございます。直しておきます。ありがとうございました。 (2021年11月8日 17時) (
レス) id: 102f3088ed (このIDを非表示/違反報告)
あ - すみません、「あの娘は誰の子？」の小雪ちゃんのセリフで「私は過去から来たんだよ」と言っていますが「未来」の間違いではないでしょうか私の勘違いや解釈違いであったら申し訳ありません (2021年11月7日 17時) (レス) @page32 id: b7271b87d8 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ワンコソバさん» 折角のお話、申し訳ありませんでした。応援のお言葉、ありがとうございます。これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします。 (2019年5月5日 13時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
ワンコソバ(プロフ) - そうでしたか…。残念ですが、それからのもこすけさんが書く作品を楽しみにしてます！頑張ってください！(^○^) (2019年5月4日 20時) (レス) id: c31389e4fc (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ワンコソバさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。そういった応援はとても嬉しいです。リクエストなのですが、現在締め切っております。他作品とのコラボも、基本的にご本人様からのリクエストのみ受け付ける形となっています。折角のお話なのに、申し訳ありません。 (2019年5月4日 18時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2019年4月6日 19時
