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作戦参謀である太宰は、相棒ゴリラがいる敵に勝つ策を提案した。
「まずは数を削ることが先決だ。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるというしね」
「ですがそれは相手も同じはず…運良く顔を出してくれるか」
「挑発得意でしょ」
「何を根拠に」
心外だと云わんばかりのAの顔に、太宰はいーからいーからと肩を叩く。
自分なりのやり方で挑発すればいいのか、とAは壁の向こうに届くように、軽く枕を投げた。
それはちょうど芥川の目の前に落下したらしい。
「あぁ、ごめん。あまりに動かないから手が滑った」
謝罪の気持ちを微塵も感じない挑発。
どうしてか、こういう時のAは無駄に似合う。
挑発に乗った芥川はスッと立ち上がった。
「貴様、返り討ちにしてやろう」
「やれるものなら」
その言葉と同時に、相手は樋口と梶井も出てきた。
それに反応するように賢治と敦も応戦する。
手はずでは、敵三人のうちの誰かを鏡花が仕留めるというものだ。
…だがそれは太宰が提案した表の案であって、裏の案はそうではない。
「芥川ァァァァァ！！」
「人虎ォォォォ！！」
「あ、莫迦、敦、あんたは樋口一葉…」
宿敵同士が対峙して冷静になれるわけ無かった。
敦が狙うはずだった樋口はフリーとなり、Aに向けて枕を投げ、Aも枕を投げる。
それは的確に相手に向かい、身体を捻って避ける。
…が。
「きゃっ…」
ポフンと、枕は樋口の胸に当たって落下した。
女性なら胸の関係上、避けるのは容易ではない。
…容易ではない、はずなのだが。
「…」
Aは避けることができた。
身体を捻り、枕は胸元ギリギリを通って。
それがなにを意味するか。
「…」
察した者の動きは止まり、沈黙が訪れる。
すると、旅館に泊まっていた一般客の声が聞こえてくる。
「やっぱり、大きい方がいいよね」
「だよね、小さいとなんか…不憫」
なぜ今その話をする。
恐ろしい沈黙の中、ブフッと誰かが噴き出した。
「あ、ごめん」
噴き出したのは梶井だった。
彼は別に悪意は無い。
だが、Aの方からはブチッという変な音が聞こえた。
「ふふ…」
珍しく笑ったAの、絶対零度の眼差しに戦慄する。
太宰の作戦、それはAをキレさせ、相手の戦力を削ぐこと。
予想以上のキレっぷりに太宰は更に笑みを深めた。
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もこすけ(プロフ) - 白織さん» コメントありがとうございます。あの二人は小泉も混ざるとかなりカオスになります。もう少し続くのでお楽しみに。 (2019年1月6日 18時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
白織 - リクエストありがとうございます！最初からカオスで笑いました。これからどうなるのか楽しみです！ (2019年1月6日 17時) (レス) id: a1083074eb (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 雪豹さん» コメントありがとうございます。中也さん、混乱して語彙力低下してますね。笑っていただけて良かったです。 (2019年1月6日 17時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - 中也の「…ごめんちょっと訳判らねぇや」で、吹いた(ノ∀≦。)ノ (2019年1月6日 17時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 玲衣さん» コメントありがとうございます。制服で夜の街を歩いたせいで太宰さんが死ぬほど職質を受けた事件です。危ない絵面に見えたのでしょう…。 (2019年1月4日 20時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2018年12月9日 11時
