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本来なら賑やかなはずのカラオケボックスに響くのは深いため息と現実を受け止めきれないせいで拳を壁に当たる音のみ。
ちなみに殴ってるのは少女の方だ。
「一回整理しましょう」
「そう、だな…」
入れ替わってしまった二人はとりあえずの状況の整理をする。
朝、急いでいたせいでぶつかった。
そして入れ替わった。
終了。
「驚くほどクソみてぇな情報しかねぇなオイ!!」
「中也さん、私の体で足を開かないでください、あと大人しく」
「手前は落ち着きすぎなんだよ!!なんで冷静でいられんだよ!?」
「こう見えて今素数数え始めてます、乱れてます、非常に」
そりゃそうだろう、ぶつかったら入れ替わった。
異能うんぬんではなく、物理的に。
「なぁ、手前実は入れ替わりの異能持ってたとかじゃねぇのか…」
「現実逃避やめましょう」
「…まじかー…」
どうしよう、それだけだった。
中也(中身A)はふむ、と回らない頭を回す。
「太宰さんに触れてもらう、とか」
「やめろ、あいつにバレたらどうなるか判るか?
一生笑いのネタにされるぜ。俺は死んでも嫌だ」
脳裏に大笑いする太宰が浮かび、口を閉じる。
暫く沈黙していたがもう、やるしかないのだと悟る。
「中也さん…このままバレないようにいきましょう」
「…そりゃあ俺も考えたがなぁ…いけるのかよ…」
Aも中也も、立場も違えば性別もなにもかも違う。
Aはマフィアに、中也は探偵社に行き、疑われないように過ごす。
それがどれだけ大変か。
「大丈夫です」
「おい早まるな、手前できんのか?
俺もそうだが全くの別人になりきるなんざ相当の覚悟が…」
「もし中也さんの体で失態を犯したらその時は指なり腹なり切ります。
お互いその覚悟でいきましょう」
「覚悟の内容が物騒だわ!!…待て、今お互いって…」
「はい、私もなにか失態をしたら腹を切りますが、
中也さんも私の体でなにかやらかしたら元の体に戻った時それ相応の対処をします」
つまり、お前も覚悟をしろと。
現役マフィアも真っ青の脅しだ。
「…やるしかねぇのかよ」
「はい…あと、私、政府の関係者や太宰さんの過去の女性に色々睨まれているので
一人の時は気をつけてくださいね」
「なあ手前本当に過去になにしてたんだ!?」
*→←素敵帽子と魔女の娘のシャッフル[ゼロレール様リクエスト]
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もこすけ(プロフ) - nino=sakuさん» コメントありがとうございます。怪談、いかがでしたか。実際に遭遇したくはないですね…。 (2019年3月26日 18時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
nino=saku(プロフ) - 主人公の怪談夜中に読んでたので普通に怖かったですw (2019年3月26日 0時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます。わざわざ有難いお言葉感謝します。もう少し続きますので、お楽しみに。 (2018年12月7日 23時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - リクエスト受けてくださって本当にありがとうございます!作品とても楽しみです! (2018年12月7日 14時) (レス) id: 9fddac5d14 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - みぃちゃん,mさん» コメントありがとうございます。小泉のボーカル、見たいてますね。これから登場しますので、お楽しみに。 (2018年12月7日 10時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこすけ | 作成日時:2018年10月28日 18時