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マフィア勢の未来も鏡に映し出された。
初っ端から芥川が出てきた時、敦があからさまに嫌そうな顔をしたのは印象的だった。







『相変わらず人相悪いな』








未来でも芥川は芥川だった。
少しだけ落ち着いたような印象を受けるが相変わらず人を殺しまくっていて変わらないと結論づけた。
その後ろを樋口らしき女性が今より凛とした顔でついていくのも見える。







『未来を写す鏡ねぇ…』








赤い髪の美しい女性、紅葉が変わらぬ美しさで微笑んでいたり、
檸檬を持った男性が笑いながらなにかを熱弁していたり、
黒蜥蜴が今より強くなっていたり、森がエリスを追いかけ回していたりとこちらはあまり変化がない。







『と云うかこの子、本当は異能者なんじゃないのか…』








未来でも変わらず幼女であるエリスを見て、
なんとなく触れてはいけないところに触れた気がして疑問を頭から消した。






「あ、視点が切り替わった」







「…中也さんは?」







「死んだんじゃない?」








鏡に映らず視点が切り替わったことに疑問を持ち、呟くと太宰が笑いながら不穏なことを云う。
彼に限ってそんなことないだろうが、まさか本当に。







「…あれ?ここなんか見覚えが」







「?」







次に映ったのは高価そうなマンションの最上階だった。
それを見て太宰が苦い顔をしたのでつい首を傾げる。






「あ、誰かきた」






現れたのは、夕焼け色の髪をした男性。
後ろ姿だけなので顔は確認できないが、判る者には判った。






「この人…中也さんじゃ…」







「生きてるじゃない、残念」








中也はマンションの扉に向かってなにかを話していた。
声は聞こえないのでよく判らないが、誰かに声をかけているようだ。






「え、同居?同居なの?」







まさかあの中也が?
そう思っていると偶然中也の左手が見えた。







「薬指に…指輪!?」







「嘘、結婚!?」








「二人とも落ち着きなよ」






乱歩が呆れたように云う。
太宰と二人、顔を見合わせていると、マンションの扉が開いた。
そこにいたのは…黒髪の女性。







「…え?」







太宰どころか、皆の声が揃った。
出てきた女性が、とても見覚えのある顔をしていたから。






「う、そ…」







中也に何か話し、少しだけ微笑む女性は…Aによく似ていた。
いや、Aに似ていたのではなく、本人だった。
その事実に社の空気は一瞬で凍りついた。

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Ohata(プロフ) - 泣いて……いいですか?(織田作ぅ!!) (2022年8月22日 23時) (レス) @page11 id: 9a3ac744f2 (このIDを非表示/違反報告)
ハック - おっ織田作さんぁぁぁぁぁああぁあああああん (2021年8月25日 17時) (レス) id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 砂色のコート、赤い髪…お、おださっ…ああああああああああああっっ!!(号泣) (2021年1月1日 0時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - まつかわもちさん» はい、アナベルをモデルにして少し違うものにしております。 (2018年9月30日 11時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
まつかわもち(プロフ) - 呪いの人形って、もしかしてアナベル……ですか? (2018年9月30日 10時) (レス) id: 895f1d2de6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこすけ | 作成日時:2018年8月8日 15時

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