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扉が吹っ飛んだ先には予想通り、賢治がいた。
Aにとっては見慣れた光景だが、義父は腰を抜かし、義母は唖然とする。
「皆さーん、見つけましたー」
「あぁ、やっぱりここだったね」
「ねぇ、私の云った通りでしょう？」
「いや、推理したのは乱歩さんだよ」
「情報提供したの私ですよ」
部屋に入ってきたのは太宰を始め、探偵社の面々だった。
その後ろには容姿が酷似した少女が貼り付けたような笑みを浮かべている。
「未成年を閉じ込めて暴行…これ、探偵屋さんからしたらどういう意見でしょうか」
「当然、許されざる行為だ。…貴様らそれでも保護者か」
眼鏡を押し上げ、国木田が二人を睨む。
恐らく総出で探してくれていたのだろう、倉庫の中にいた見張りと思われる者達を敦達が制圧している。
「この事件の犯人は見つかりましたか？」
「多分この人です！」
容姿が似た少女が聞けば賢治がまるで俵を担ぐように男をぶん投げた。
痛みに耐えながらも容赦ないな、と苦笑する。
「じゃあこの人は借りていきますね。
私の下位互換…ちょっとしたものを転送できる異能者がどんなものか見てみます」
ずるずると引きずり、少女は出て行った。
残された部屋で、鏡花がAに駆け寄り、短刀で縄を切る。
殴られたせいか唇の端からは血が出ていて、体にも痣があった。
鏡花がキッと二人を睨むとあからさまに狼狽える。
「わ、私たちだってこの子がはじめから従えばこんなことは…！」
「異能者の手を借りてこんなことまでしたくせによく云うねぇ」
乱歩の言葉に二人は顔色を変えた。
そもそも、事の発端は探偵社に個人的な恨みを持つ先程の異能者が夫婦に手を貸したことが原因。
魔女の下位互換、人やものを転送する異能者が夫婦と手を組んだのだ。
そして、その情報を探偵社に持ち込んだのは他でもないあの少女。
『お礼参りに手を貸す』と云い、少女は探偵社に協力をした。
そのおかげで予定より早く閉じ込められた場所を見つけられ、突入できたのだ。
「な、によ…なんでこんな化け物みたいなことが…」
「…私からしたら君達の方が化け物のようだよ」
痣だらけのAを見て、太宰は低くそう云った。
汚い大人はよく見てきた。
これよりひどい大人もたくさん。
それでも、何故か許さないと思ったのはあの少女が傷つけられたからだろう。
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もこすけ(プロフ) - 有栖さん» リクエスト承りました。嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2018年8月13日 6時) (
レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - リクエストです。薬か何かで小泉ちゃんが5歳くらいになって、武装探偵社で天然笑顔や、寂しがり屋を披露して太宰さんの事をお兄ちゃんって呼ぶって感じのお願いします!!!!!多めですみません！この作品めっさ好きです！ (2018年8月12日 23時) (レス) id: e65e94b2de (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - ゼロレールさん» リクエスト承りました。わざわざコメントありがとうございます。感謝します。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロレール(プロフ) - リクエストいいでしょうか？以前にやった幼い太宰さんの逆トリと同じで、幼い中也さんの逆トリお願いします。後、前回コメントができず、すみませんでした。リクエストは無理でしたらスルーでも構いません。よければ宜しくお願い致します。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 3e587b9082 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 千晴さん» こちらこそありがとうございます。 (2018年8月6日 17時) (レス) id: 4a59fda111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もこすけ
| 作成日時：2018年7月22日 21時
