66:救出 ページ18
ーnoside
川の水はさほど急流ではなく、帽子を取った鳴宮と小野木はびしょびしょになりながらも、早々に川から上がった。
一方、救出に向かった3人はその時一緒に川に入ったため、2人程濡れはしなかったものの、救助に向かったため手足は濡れた。
5人が川から上がり、ぐしょぐしょになった靴の中の水を抜くために互いの肩を貸しあう。その最中、ようやく一息ついた小野木が鳴宮に言った。
小「ったく…いきなり考え無しに取りに行く奴があるかよ!!」
如「そーゆーかっちゃんもね。いつの間に移動してたんだよ。」
竹「如月の言う通りだ。2人とも危ないじゃないか。
いくら水の中であっても地面はゴツゴツしてるんだよ。
湊も怪我は?」
鳴「そんな心配しなくても平気だよ。」
山「いやいや心配するよ?2人ともマジで大丈夫?怪我とかない?」
各々が安否を確認する中、不意に鳴宮が竹早に聞く。
鳴「そういえばさっき石崎さんの声が聞こえた気がしたんだけど、気のせい?」
竹「気のせいじゃないよ。丁度湊が川に落ちる直前に来たんだ。
結構時間かかってたから様子見に来たのかも」
小「はぁ!?おい今何時だ!?」
竹「5時56分。出発から1時間15分はかかってるね。」
小「せっかく早めに買い物終わらせたのに意味なかったじゃねぇか!」
如「これは不可抗力っしょ…あ、石崎さん戻ってきた。」
如月が別の方向を見る。他もその方を見ると、小走りで駆け寄るAの姿があった。
手にはレジ袋があり、彼女はその中身をまさぐりながら聞いた。
『怪我は?』
竹「特にありませんでした。石崎さんは…」
『ドラッグストアでタオルとか消毒液とか色々買ってきたんだ。
怪我なかったとしても濡れてんだから身体拭いておけ。風邪引く。
…3人は何で濡れて…』
山「さっき湊たち救出してた時に…」
山之内が笑って頭をかきながら話す。
するとAも察したようで全員にタオルを渡した。
『…んで、マジでどしたん?』
彼らが身体を拭いてる時に彼女が5人に聞く。
ハッキリとした物言いと無表情が、ピリついた空気にさせるのには充分だった。
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白雪 - 初めまして、白雪と申します。ツルネの話が読めて嬉しいです。更新楽しみにしています! (12月26日 11時) (レス) id: c47909f85b (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます!!数年前の一期の話ですが…気長に読んでいただければ嬉しいです! (7月29日 20時) (レス) id: 2bd9d8ee2e (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月29日 8時) (レス) @page17 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 | 作成日時:2023年4月2日 16時