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16 プレゼント? ページ16

Aside
次の日の朝、SHRに遅れてやって来た康太くんは、先生に怒られてもヘラヘラ笑っていた。
彼は席に着くと、イヤホンを耳につけて音楽を聞き始めた。
全く反省していないみたい。
SHRが終わると、康太くんは私の席に来て「ありがとう」と消しゴムを返してくれた。
受け取ると、「あと」と切り出され、首をかしげる。
「これやるよ」
彼は私に小さい紙袋を渡して去っていった。
なんだろう…と思ったけど、次の授業のチャイムがなったので開けるのをやめた。
授業が始まっても、康太くんは来なかった。

家に帰ってから、自分の部屋でその紙袋をあけた。
中には……。
……か、わいい。
宇宙柄のハンカチと、淡い黄色の星がついた髪留めのピンが入っていた。
教室で本を読むとき、私はよく大好きな星の図鑑を手に取っている。
だから、私が宇宙が好きだということを康太くんは知っていたのかもしれない。
人に良いことをすると、必ず自分に良いことが返ってくると、前にシルクが教えてくれた。
ほんとにそうなんだな……。
――――…トントン
ふと、ドアをノックされて「なにー」と返すとダーマの声で「メシ〜」と返ってきた。
「はーい」
机にハンカチとピンを置いて、部屋を出る。
部屋の外で待っていてくれたダーマは、珍しくコンタクトでメガネを外していた。
「一瞬、誰か分からなかった」
「俺?」
「うん。そっちの方がかっこいいよ」
ダーマは褒めるとすぐ顔が赤くなる。……おもしろい。
「年上をからかうなよ」
「はーい……なんだろう、今日の晩ご飯」
「なんだろうな。めっちゃいい匂いする」
「うん」
たわいのない会話をしながらLDKに向かった。

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設定タグ:フィッシャーズ , 逆ハーレム   
作品ジャンル:恋愛
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ぬけ - メンバーカラーに間違いがありますよ。 (2021年3月21日 16時) (レス) id: 327d12f359 (このIDを非表示/違反報告)
好美 - とっても面白かったです!続きがめっちゃ楽しみです!更新楽しみにしています!ヨロ(`・ω・´)スク!お願いします! (2018年3月21日 10時) (レス) id: a5df8dade2 (このIDを非表示/違反報告)
れやーと - 初めまして。表現が豊かで、展開が凄く素敵だと思いました…!更新も楽しみにしています。作者様のペースでいいので、頑張ってください(●´ω`●) (2017年10月21日 14時) (レス) id: 560fb3554a (このIDを非表示/違反報告)
魚軍団ファン - 面白いです!次が楽しみ。 (2017年7月16日 16時) (レス) id: 8764f628a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちっち | 作成日時:2017年7月14日 1時

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