シスコン刀剣女士紫蘭の勘違いライフ!【刀剣乱舞・不定期更新】

審神者日々草side3　手入れ部屋にて ページ6

手入れに使うポンポン(正式名称はわからない)を短刀の本体に打ち付けながら、短刀女士の方を見る。

幼い顔つきだ。でも刀剣特有の整った顔で。
髪は薄茶色のリボンで結んだ長いツインテールに、メッシュって言うんだろうか、真っ白い髪の中に微かに見えるピンク色。
服は若草色のブレザーに薄茶色のリボン、刀を帯く用のベルトを腰に巻いている。
その下に白地にブレザーに合わせた若草色のラインが入ったプリーツスカートを穿き、肩には白い防具がついている。
そして、その端には、自分の紋なのか、蘭の花の様なシルエットが円の中に描かれたもの。

･･･この子は何で一人で厚樫山にいたのだろう。
厚樫山は練度80〜90台の刀剣が六人いてやっと攻略できる様な戦場だ。
この子の練度がいくつなのかはわからないけど、弱い部類の敵短刀と敵脇差から逃げてきたということは、高いわけではないだろう。
厚樫山は練度の低い一人で、簡単に、攻略できるようなところじゃない。

それとも、途中まで仲間がいたのだろうか?
途中で･･･折れたのだろうか。
もし検非違使に遭遇したのなら、あり得ない話じゃない。

でも、検非違使の発生条件が分かってからもうすぐ一年。
検非違使が部隊で一番練度の高い刀剣に合わせた練度で出てくると言うのは審神者界で常識となっている。
政府も全審神者に注意のメールを送っているはずだ。
検非違使が出てくる可能性がある戦場に行く、練度を安定させるべき部隊に―それが厚樫山ならなおさらだ――一振り練度の飛び抜けて高い、もしくは飛び抜けて低い刀剣を組み込んだとしたら、あきれ果てる。

まあ、でもこれは全て想像だし。
本人･･･本刀?の目が覚めたら教えてもらおうかな。

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