愛故に気づいてはいけない。 ×in (ページ13)

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愛は、何処かで道を間違えた　　yt×inym ページ13

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「裕翔…？？」

テレビをつけてぼーっと、している君の

座っているソファの隣に腰掛けて、

君の手をギュッと握れば、前まで握り返してくれた

体温は、もう無いね。

俯いたままの、君の肩に寄り添ってみても反応はない。

ただ、君の目は酷く暗い目をしたまま何処か遠くを
見詰めているだけ。

「裕翔？？」

もう一度、名前を読んでみればふとした様に

「あぁ、ごめん。」

って、苦笑いを浮かべるだけ。

「ねぇ裕翔、どうしたの？？」

え？って間抜けな君の声。

　

「別に何でも無いよ。」
　

あぁ、またその何かを抱えている笑い方。

君は、その笑顔で俺がどれだけ苦しくなっているのか気づいてるのかな？

気づいてる訳、無いよね。

さっき作った夕飯のにおいに気づいたのか

夕飯出来たんだと言いながら立ち上がろうとする君。

　

その前に一つ聞きたいこと。今しか、言えない気がするから。

君の手をもう一度確かめる様にぎゅっと握って立ち上がろうとする君を制止する。

「ねぇ、俺の事愛してる？？」

「うん、愛してるよ。」

今度は、泣きそうな顔。

いつから、俺は君にそんな顔をさせてしまう様になったんだろう。

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