*☆＊黒の組織＊☆*黒と白のライフ。 (ページ10)

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降る雪は…… Part.1 ページ10

今日の天気は雪。空から降ってきて積もっていた。積もっていてもそれほど多くはない。
「……！！」
私は何故か夜に目が覚め、目が冴えてしまった。ふらふらと歩いていくと誰かを見てしまった…
「おい、てめぇ何故ここにいる？」
そう言われてしまい、私は「目が冴えて…」と言った。
「何処に…行くんですか？」
すたすたと歩いていくジン。何処に行くのだろうか。
「てめぇも来い」
(………！！)
私を連れて外へ。外は雪で積もっていた。
「そうだ、雪で遊びません？雪だるまとか」
目が冴えてしまっている為、雪で遊ぼうかと思った。
「雪だるまが作れる程、雪は積もっていねぇがな…」
辺りを見渡す限り、余程積もってはいないようだ。
「じゃあ、雪うさぎとかは大丈夫ですよね？私よく雪で遊んでたんです」
私は雪を集めて雪うさぎを作る。
「雪うさぎを作れと頼んでねぇぞ」
「いいじゃないですか、ほら。出来ましたよ？」
出来た雪うさぎを見せてみる。可愛らしい雪うさぎだ。
「貴方に差し上げます、でも…部屋に持ち込むと溶けちゃいますね…」
私は苦笑するしかなかった。大きな手がほぼ私の手を包んでいたことに気付いた。
(……！！)
思わず顔が赤くなってしまった。ぱっと離して私は何も言えなくなった…
その雪うさぎは外に置いて、私の方へやって来た。
「…てめぇはさっさと部屋に戻れ」
「私はまだここにいます。雪を見てます」
私はここにいることにした。雪はちらつき、作っていた雪うさぎにも雪が付く。
「風邪引いても知らんぞ」
忠告を受けるも、私は気にしなかった。
(この沈黙……どうすれば？)
何か話を持ち掛けようと考えるが、なかなかいい話が思い浮かばない。
(……？！)
何気なく手が私の髪に伸び、髪を下ろした。
「ちょっ…何するんですか！」
髪がジンの手によって下ろされた。何故か分からないが…
「おい、動くんじゃねぇよ」
(……！！)
髪が束ねられて、おしゃれな感じに仕上げられた。何という手つきなのだろうか。
「わぁ…っ！ありがとうございます！」
思わず顔に出てしまったことにその後気付いた。
(やっちゃったよぉ…！迂闊に私は何てことを…！！)
「その顔、他の男に見せるんじゃねぇよ」
コツンと額をつつかれ、私は一瞬目を瞑ってしまった。
「はい…！」
抑えきれず、また顔に出てしまった。
(口封じするべきか…分からねぇからな)
何故か視線が痛く感じ、私は少しは察していた。ぐいっと引っ張られてしまい、身体が引き寄せられた。
「……！！」
口が口によって封じられるのは一瞬のことだった。そのことで頭が真っ白になった…